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現代日本の秘蔵っこ、磯田よしゆきの自転車世界一周旅行

2009年08月 | ARCHIVE-SELECT | 2009年10月

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料理に心、キャンプにファイヤー、刺身にはSHOW YOUだ!! ~デボリ君編~

前回日記の続きで、出会ったデボリ君通称デボやんとの蜜月日記。


01 meetsデボやん
デボやんと感動の再開、ならぬ感動の面会(?)を果たした後、出会ったキャンプ場に2泊してビールを飲み語り合った後、ペアラン開始! 目指すは南だー!

02 走るデボやん
箱買いしたビール効果と上がりっぱなしのテンション、そして追い風!平地!!
こんな写真を撮り合ったり坂しんどー!とか叫びあってニャンニャンしながら走ってす。


1週間満喫したイエローストーン。
たくさんの人と出会い、温泉、ご馳走になったステーキ、スコッチを舐めながら政治を語った夜も。たくさんの動物も見たし、ビールも飲んだ。
そんな余韻に浸る最後のキャンプ地。


06 止水湖での釣り
やり残したのはやっぱりこれ!!


07 デボやん釣り
いっしょになって・・  糸ついてませんが。

傾いた太陽に照らされた鏡面の湖、対岸では温泉が湧いて湯気が立ち上る。
これが朝ならエルクやバッファローが草を食む、静かな大自然。
少し冷えてきたので流木を集め、火を起こす。ぱちぱちという音だけが響き、やがて訪れる沈黙・・・

と、突如鳴り響く鈴の音! 竿にアタリが!!
ぐんぐん絞り込まれる竿を握り、渾身の大あわせ!

乗ったー!!デカイ! ん?藻か?? いや、ぐいぐいぐいぐい引っ張ってく!!
数分の格闘の末あがったのは・・・


08 50アップレインボー
これだ!!
50cmオーバーのブラウントラウト!!
静寂の大自然の中、日本語で騒ぎまくる自転車乗り二人。

ばっちり写真にも収めて、いざ!!

08.5 お腹を開くと・・・
おなかの中が宝石箱や~
とか言いながらごっそり詰まったイクラちゃんを取りだし(トラウト=鱒は鮭と同じ系統で赤身で同じよな味)3枚におろしてそそくさと帰り支度。
というのも、ここだけの話、、、このイエローストーン国立公園内で釣りをするには許可証がいるのです。
最短で10日間からしかないのでもったいなくて買えません。よって不法フィッシング。
上がりまくったテンションを押し殺してテントサイトに戻り、いざクッキン!
コリッコリのお刺身と、衣までつけてから揚げに!(写真は撮り忘れました)

09 宝石!
おっと、イクラもショウユ漬けにして翌朝いただきましたよ~!


自然、動物、人。いろいろ楽しんだけど、旅で求めているのは予測不可能なこと。
やろうと思えばできること以外に、偶然起こるハプニング的な出会い、楽しみ。 やっぱこれですよ!!
もうイエローストーンに思い残すことはねー!いざ南へ!!

標高1900~2700mのイエローストーンを後にし、下界に下ると思いきやウェルカムTeton国立公園!
また自然かよ~とか言いながらここはスルーの方向で。


03 Grand Teton
しばらく走ってるとこんな山がそそり立ってたりして・・・
今日まだ40kmしか走ってないよ・・。追い風だよ・・。天気もこんなに良いのに・・・

キャンプしちゃうよね~!


04 種類が増えた緑、小道
RVやキャンピングカーの入れない静かキャンプ場で、湖のすぐそば。標高300m下ってきて、
これまで松と杉の合いの子みたいな木の一種類しかなかったのに、爆発的に増える緑。見たことの無い鳥や駆け回るリスたち。


05 太陽注ぐテトン
周りを見渡せば、これまた鏡面のように静まり返った湖を、その対岸に4000m峰が3つ。それぞれが独立峰で鋭く空を突き刺していて・・・

こりゃ泊まっちゃうよ~

思わず2泊して自然を満喫、ビールを満喫、バーボンを満喫、キャンプファイヤーを満喫し、、

10 鏡面湖
こんどこそさらば大自然!!!
テトン国立公園も後にし、久しぶりの都会へ!

11 小鹿ちゃん
こんな写真を撮りながら、

16 ロデオ縦
迷い込んだ大都会(人口1500人)、道に迷って偶然見つけたロデオ大会。

17 ロデオ横
大人たちが暴れ牛にどったんばったんなってます
ロデオ動画


そんでもって初めて見たこの競技、仔牛キャッチ
よーいどんで同時にスタートして、仔牛を捕まえ、足に縄をぐるぐる巻きにして、馬に戻って紐を鞍に括り付けるまでのタイムを競います。
こんな競技のために日々馬を育て、投げ縄を練習し、トレーラーに馬乗せて旅をし、鞍にワックス掛けながら出番を待ってるアメリカ人を見てるとつくずく思います。

バカだなぁ~


その夜、スーパーで大量の食材を買い込んだ私たち。
作ったのは・・・


12 900g!!
デカ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━!!!!
800gの肉の塊り!400円!! 一人200円で400gステーキ!!

だが焦るな!焦るな若者よ! 時間はまだ満ちてはおらぬ!!
テントを張ってたのが浅くて細ーい川沿いで、小さい魚しかおらんやろうなーと思いながら釣りで時間つぶし。

と、

14 30トラウト
釣れちゃうんです!! こんなきれいなブラウントラウトが!


15 やっぱり刺身で!
今日は豪華ディナーが控えてるのでシンプルにお刺身でごちそーさまー

おやつ程度に腹を満たして先ほどの肉塊に戻ります。
とりあえずまっぷたつに切り分け、バター塩コショウでじりじり焼き、ショウユと生にんにくのタレをつけて・・・

13 超豪華ディナー
ワインは1.5リットル!! サイドメニューでパスタ!
焼けたところから噛りついてまた鉄板に押し付ける! アツアツの肉ににんにくとショウユの絶妙のハーモニー・・・


どうにかなっちまうぜ!!
ってか胃モタレになっちまったよ!!

どうして今までこれをしなかった!とお思いの皆さん。
この800gの肉塊で、スーパーに売ってる最小パックなんです。 ひとりじゃ食いきれません。
そんでもって今まで調味料はシンプルなものしか持ってなかったのでこんなにおいしくはできなかったでしょう。

それもこれも、彼とと出会ったおかげ。
デボリ君はぼくより2ヶ月早い6月にアラスカからスタートしていて、旅行期間、走行距離もきれいに3倍。荷物の量も3・・ではないけどそうとう重い。
あっちの業界で忙しく働いてた熱い男で、3年半かけて自転車で世界を回ります。
自転車こぐのも好きやけど酒で酔っ払ったりいろいろ楽しいことが素直に好きで、秘蔵っ子のアイデンティティーが霞んじゃうよな現代日本人。

イエローストーンからは、ヨセミテ国立公園、サンフランシスコ、ロサンジェルス、グランドキャニオン、メキシコというまったく同じルート(アメリカを縦断の定番ルートなんですが)
しばらくはデボやんといっしょに、楽しく酒びたりで騒々しい日々が続きそうです!!

This is our Travel!!

| 2 U.S.A | 14:30 | comments:13 | trackbacks:0 | TOP↑

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ヤッホー!! KOMOREBI DRIVIN'

木漏れ日ドライビン


いやーおかしいよね。 ええ、狂ってると思いますよ。ほんと・・・
あんだけ坂がイヤ、山がイヤって言っときながら、、、

来ちゃいましたよ、イエローストーン国立公園!!

せっかく近く通るのに行かなかったらモグリでしょ!ってかもったいない!!
事前の知識は梨! Sun Dance酋長からのスチームボワッボワ!エブリウェアーボワッボワ!
だけを頼りに、標高1300mのモンタナ州から標高2000mのイエローストーンへ!!

と、その前に。こんなことがありました。

YouTube動画だ!!
YouTubeで動画をアップするというなんとも現代人的な!!携帯からの人はごめんなさい!

01 ガブちゃん
乗せてくれたガブリエル、通称ガブちゃんと温泉に入り、ベロンベロンで送ってもらった大草原。

02 大草原夕暮れ
夕方に着いたときはまだ気分よく、こんないい顔して写真撮っちゃってますが、水をなくし、夜中は暴風。
朝起きたときにはこんなになっちゃってました↓

03 大草原はだか
ここでこの旅初めてのパンク。 原因はなんともモンタナらしい、サボテンのトゲ!
写真撮るのに足が血まみれだったような、なかったような・・。
2週間、向かい風に叫びまくったモンタナの丘陵地帯にツバを吐きつつ別れを告げ、一路、山へ!!

05 おやおや、何やら山が・・・
おやおや、何やら見えてきぞ・・。
ちなみに、近くに見えるこの山でもふもとまで1時間以上かかります。

06 銃弾だー
こんなものが落ちてます!! あぶないあぶない!!
そういやガブちゃんも車のポケットに44マグナムが入ってました。

07 イエローストーン門
ここがイエローストーン国立公園の入り口。
1880年代に世界で初めて作られた国立公園で、カナダのバンフ、アメリカのイエストってなくらいにこっちでは有名な場所です。

08 この道のぼんのー!?
公園に入るとすぐ、こんな勾配が10%を越えるとんでもない坂に。日本じゃありえません。

09 川原で何やら
登り始めて30分、川原で何やら・・・

10 SPAだー!
SPAだー!! 川原に石を積んだだけの湯船で、上から流れてくる熱々の温泉と川の水で、ちょうどいい温度にうすめて入ります。
あっ、そういやイエローストーンに入る前の日、自転車で旅してるシアトル娘ケシーナと知り合い、
公園内で合流していっしょに走ってきました。左の子。

11 ダン夫妻
温泉で知り合った夫婦が晩御飯に招待してくれた!!
キャンプファイヤーの上にアルミホイルひいて、バターの塊りをどーん!その上に肉の塊りどどーん!
な、厚み3cmのステーキ!! ちなみにこの旅で2度目のちゃんとしたお肉(笑)
ステーキにビールという、世界が終わる前夜に食べたい献立潤・Pをいただき、お互いの無事を祈って解散!

12 マルコパンターニ
この日のキャンプ場にはぼくら以外にも自転車旅行者が。
バシッとおしゃれに身を固めたニューヨークからのおじさん3人組で、
ウェアはオール日本製。われらが誇るパールイズミ!
そして自転車がアメリカのTRECK、SPECIALIZED、イタリアのBIANCHI。
アメリカ人が他国の自転車に乗ってるのはめずらしいことで、なぜBIANCHI・・・
と頭に引っかかってて、しばらくしてから気づきました。
坊主頭、白いヒゲ、そしてこの細身の体。もうお分かりですね?
栄光のツール制覇、その後のドーピング発覚、出場停止、そして謎の変死・・・
そう、孤高のクライマー、マルコパンターニ!! まるでレプリカ!むっちゃ似てました。

パンターニ御一行と別れ、イエローストーンの中へ中へと入っていく。

13 巨岩
どーん!

14 皿池
ででーん!

ってか、なんか見たことねえかこの風景・・。
カルスト台地に皿池。 そだ! 山口県の秋吉台!秋芳洞!
規模的には秋芳洞のほうが100万倍くらいおっきいですが、
このドピーカンのド青空の下にあるってとこがまた違う雰囲気です。

15 入りてー!
ちょっと進むとお次は間欠泉ゾーン。
澄み切った熱泉は空の色を映して色を変え、

16 ゲイザー全景
間欠泉はあっちこっちからボワッボワー!! 酋長これですか!!

・・ってか、なんか見たことねえかこの風景・・。
山のあちこちから噴出す湯気に硫黄の臭い。 そだ! 熊本の阿蘇山!!
規模的には阿蘇山のほうが10倍くらいおっきいですが、
この針葉樹林が広がるド青空の下でってとこがまた違う雰囲気です。

ん?? まいっか。


17 えっちらおっちら
そんなわけでえっちらおっちら山を登ります。
不思議なもんで、自分から進んで山を走ってると坂がきついことにも腹が立たず(それほど)走れちゃいます。 

18 どどーん ふー
そしてたどり着いたのが、イエローストーンで一番有名な、

19グラキャニ 滝
Grand Canyon of Yellow Stone!
峡谷の高さは300mくらいあって、上見て下を見ると目のピントがなかなか合いません。
さすがアメリカ。でかい!でかいことはいい事だ!大は小を兼ねまくるからな!!Hahaha-!!

20 滝アップ
公園内の湖から流れ出した川がいくつもの滝を越え、山をガリガリ削りながら蛇行して大西洋へと注ぐのです。 ちなみにこの滝は落差95m。

21 観光バスはどこも
それを見に来る観光バス。 どこの国でも同じ光景です。

22 木漏れ日ハイキン
そして自転車を置き、崖の上沿いにハイキング。
木漏れ日降り注ぐ森の中を、峡谷を吹き抜ける風とともに。

23 滑り台・・する??
ちょっと道からそれるといっきに崖の下!
あの頃楽しかった滑り台・・ 今やっても楽しいのかな?? そーれ!
なんて思っちゃいけません!! 岩がごつごつしててズボンのお尻が破けちゃいますから。

24 つの!
そしてこの公園内のもうひとつの目玉。野生動物。
これはバイソンで、キャンプ場の入り口で何をすることもなく、尻尾をぷらぷらさせてました。
よく見ると角が萌える。

25 ヌヌっと
坂を下ってると大鹿の置物。 と思ったら生きてます(笑)
ヌヌーっとした、なんとも言えない脱力フェイス。
さすが、馬鹿の一端を担うだけの事はあります。ってかこの漢字を考えた人のセンスが好き。

27 馬鹿縦
それではアップでどぞ。

26 馬鹿横
もすこしアップでどぞ!

28 どこにでも前のめりすぎ!!
スト2にもバイソンっていましたが、まさにこの前傾姿勢。
そういや前日には公園内で一番大きい町のロータリーの芝生を、2m以上あるエルク(角のある大鹿)が数十匹でむさぼってました。
どこにでもいます。エルク、ヘラジカ、黒熊、グリズリー、鷲、マーモット、リス。

そんな公園で出会ったんです・・。

ビールレビュー
これじゃありません!
ちなみにどれも似たような味ですが、右上のパブストってのが700mlで130円!昨日箱買いしちゃいました。

27 馬鹿縦
これでもないったら!


でぼり君
じゃじゃーん!! でぼり君!
同じ自転車世界一周を目指していて年も近く、JACCメンバーで・・。
他にも共通項をあげたらキリがないのですが、とにかく出発前から目をつけてました(笑)
2~3回メールのやり取りをしてて、西海岸沿いに南下していくものと思ってたところ、
キャンプ場でモンベルのテントが張ってあるのを発見!しかも同じやつ。
自転車のタイヤも転がってるから、日本人の自転車旅行者に間違いない!
でも、でぼり君は南に下ってるし、転がってるタイヤが太いからマウンテンバイク用やろうし・・・
ロサンゼルスのほうにマウンテンバイクの日本人旅行者おったなーとか考えてたら、帰ってきましたご主人様!
まさかのでぼり君!! 会ったことはないのに何だか懐かしい(笑)
キャンプ場の近くにはお店がないので、次の日を定休日にしてビールの買出しに行って魚も釣り、晩餐!!

いやー、いいね。
語りだすと止まりません。
それぞれ観光に回るためいったん別れ、また合流していっしょに走る予定です!

| 2 U.S.A | 10:38 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

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2カ国目、アメリカ入国!

ロッキーの恵み
というわけで、アメリカに入国しました!


アメリカひとつめの都市
アメリカに入って最初の町は、バラック小屋の立ち並ぶなんとも貧しい町。
街中には人種の分からない顔の人たちばっかりで、走る車もおんぼろ。10才くらいの子供がフォード運転してたりする!!
10km手前のカナダとはえらい違いだ。
街中の看板を見てみて、どうやらここはネイティブインデアィンの住む町だと分かる。
何人かと話してみるとみんな素朴で親切で、話す英語もゆっくり。地図の英語が読めない人もいた。

これがアメリカか・・。

とは言え物価が安い! 小さい店にも商品があふれててビールは半額だ!!
気持ちを切り替えていきます!

虫ですら・・・
テントの中では、虫ですらひとりじゃないのにおれはひとりぼっち・・・とか思ってたりもしましたが(笑)


さて!
これからアメリカをひたすら南下していくんやけど、
カナダから越えた国境がロッキー山脈のふもとに出る道で、これからずっと山。
どっちに行っても山! YAMA! 山だ! 山田ー!!

現在地地図
西海岸に出て南下していく道(水色の線)の方が、きれいで走りやすい道らしいけど、
今またもう一度ロッキー山脈を越えるほどの気持ちにはなれないので、
とりあえずロッキーを避けて内陸の平地を進み、しばらくしてからロッキーのど真ん中を通る(黄色の線)ことにします。

そんでもって、この黄色線の道。
地図で見ると完全な平地。ロッキー山脈の東側に広がる盆地と思っていたところが、とんでもない場所!
標高200mくらいの丘が延々続いていて、上って下ったと思うとまたすぐ次の上り。
例えて言うなら生駒山を朝から晩までずっと越え続けるようなもの!

無限の荒野
写真で分かるかな? 道がはるかかなたまでずーっと延びてます。そしてロッキー山脈。
一日に5生駒は越えてます。
でもまぁ坂道はいいんですよ・・。 この道を選んだのは自分やからね。しょうがない。

問題は、、風。

一週間前、カナダのカルガリーから南に向けて走り出したときから完全な向かい風になった。
車に乗ったり歩いてる時は、風はそこまで気になれへんけど、自転車にとっては一番の敵なんdeath!

さえぎる物のない地平線の向こうから、地鳴りのような暴風がぐおぉぉーっとぼくと自転車を押し返し、
一時も休むことなく狂ったように吹き荒れてます。

キツイ坂用の一番軽いギヤでなんとか前に進めるくらい。
1分ごとに突風がくるので、その度に完全停止。下り坂でもこぎ続けないと止まるし、上り坂なんて押して上るしか方法がありません。

風にあおられて路肩に地面に転げたときあまりに腹立って、
「¥#$%&’&%$#”#$%&ーー!!!!」
と叫んだら、空気が乾燥してるのでくちびるがパキっと割れ・・・

それまで山道でも一日100kmくらい進んでいたのが、朝から晩までこいでも50km、40km・・という惨状。


ヂギジョー!!!!


しかも毎日ドピーカン!
カンカン照りの中、木がまったく生えていないので休憩するところもなく、
町がないので水も底をつき、汚い川の水を帽子を押さえて口に含むだけ。

これはキツイ・・・


身も心もボロボロでなんとか、家が数軒あるだけの集落にたどり着いた。
目に入った日用品店に入り、女主人に、なんやねんこれどないなっとんねん!責任者よべ!!
とグチってると、店の奥にちらりと見えたバドの影。アメリカじゃどこでもお酒売ってます(笑)

やっぱりバドだぜ!!
やっぱりバドだぜ!!とか言いながら買ったその場でビールをガブガブ飲んで、
まったくやってらんないよ~と終電間際の新橋サラリーマン風にクダを巻いてると、
見兼ねたママがやさしく慰めてくれるんです。ネットも使わしてくれるんです! しかも最高のキャンプ場所まで紹介してくれ・・。

Dupuyer mama
砂漠の女神だよ!!
かなり滅入ってただけに、やさしさに触れて甘えんぼさんになってしまったのか、ママの近くで明日は休養することに決めました。

そして砂漠の女神はなんと!

ダイハツ車!!
ダイハツの車に乗ってるんです!!!
旅が始まってから日本車はいっぱい見たけど、ぼくが作っていたパッソ、BB、そしてダイハツ車は一台も見てません。
いつ見れるのかと楽しみにしてたらなんと女神が・・・!
感動に酔いしれてまたビールがすすむ夜でした。


次の日、えらい外が静かやなーと思いながら目覚めてテントを出ると
空一面どんよりした灰色の雲に覆われて、、か、風が、、、

風が止まってる!!

町の誰に聞いても、毎日風は吹き続けるって言ってたのに、今日に限って完全停止!
よりによってもう昼前! そして二日酔い・・・  せっかく風がやんだのに今日はこげまへん・・・


ダッジ・カナダ
と、こんな日記を書いてるところにダッジの4WDがやってきた。

カナダからアメリカを旅行してる老夫婦で、夕食を食べるためにここに寄ったらしい。
ちょこっと話した後にBBQを作りはじめ、パソコンをカタカタしてるぼくの横でひさしく食べてない肉の香りがじゅわわーと・・・

そしたら待ってましたのお呼びの声!! 3週間ぶりに食べるパスタ以外のめし!!
200gくらいある肉の塊とスチームドベジタボー!ポテトサラダに白や緑の森!!(カリフラワーとブロッコリー)
食後にはチョコレートとブレンドティーまで!!
下品だとは思いつつも、獣のようにがっついてあっという間に完食。

お互いのことをいろいろ話しあってみると、お父さんはネイティブインディアンで、
週末にイエローストーン国立公園で開かれていた「Sun Dance」という太陽の恵みに感謝し、
4日間飲まず食わずで祈祷し太鼓と踊りを捧げつづける祈祷祭を主催し、
これからカナダの家に帰るらしい。

自分のマインドのために、毎年こうして旅をして祭りを続けているんだ。
静かに語るお父さんはとても誇らしげで、その裏側で失われていく民族の寂しさが、ちらっと見えた。
いろいろな国から人が集まるお祭りらしいけど、決してヒッピーが遊びで集まるようなものではないと思った。
失われていく民族の誇りを伝えて、なんとかして残していくため、60才を越えても毎年数千キロの旅をしているんだろう。

サンダンス夫婦
そこから話が弾み、旅の目的や楽しみ、車についてなどいろいろ話した。
お父さんは独特なマイペースながらも、小さいこと気づいて気を遣ってくれる視野の広さ、やさしさ。
お母さんはよく働いてお父さんに尽くし、すべて用事が終わってからそっとタバコを吸う。

気をゆるしてリラックスした時間がゆっくり流れ、ぼぉーと空を眺めて、、 ダッジは次の町まで走り去っていった。

なんだろう!?
すごい好きになってしまった!!この短時間で!

打てば響く。って感じかな?
こっちが人見知りして黙ってたら何も起きひんけど、ちょっと勇気を出して相手に踏み込んでいけば
こんなに短時間で言葉も足りてないのに、心と心が通じ合う。


丘と風に打ちのめされて始まったアメリカ。
そのアメリカが、旅するというのは観光することではなく、出会うことだと教えてくれたような気がします。


今日はきれいに終わります(笑)

| 旅の準備 | 14:24 | comments:9 | trackbacks:0 | TOP↑

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自転車世界一周旅行計画書

自転車世界一周旅行計画書

勉強・運動ともにぱっとしない目立たない子供だったぼくは、
友達の中で一番遅い、小学5年生になってようやく自転車に乗れるようになった。
自転車に乗ると、ひとりで越えたことのなかった校区の端まで10分もかからず、
勇気を出して校区を跨ぎ30分走ると、車でしか来たことのなかった海に出た。
開けた海を前にして立つと、何かとんでもないことをひとりでやり遂げたような誇らしい気持ちになった。
帰りは見知らぬ道の恐怖から後ろを振り向かず追われるように帰ったが、
夜、布団に入ってからも胸のドキドキは収まらなかった。
次の日、ぼくは学校に着くなり得意になって昨日の冒険の話をした。

その週末、友達と編隊を組んで海まで行った。先頭はぼくだった。

この世界には約200の国があり、数千の言葉を使う68億もの人間がいる。
水、土、火、風、山、谷、青、緑、赤、白、黒、動、静、薄、濃、和、争、愛、憎、、、
ぼくらの周りにはとてつもなく大きな世界が広がっている!
知識で知っていても、それを見ずに、体感せずにいるなんてもったいない!!

世界を自転車で旅する。
それは車や電車では感じることのできないありのままの風を感じ、大自然の音を聞き、
現地で生活する人々のスピードと同じ目線の高さで出会うことができる最高の方法だ。
しかし、自転車の旅も世界一周となると冒険の要素が強くなる。
自転車旅行記や冒険記などを読むと、冒険家はみな引き締まった肉体で体力にあふれ、
積極的な性格にストイックな考え方。
まるで自分と違う「すごい人」ばかりだ。 昔からそこに違和感を感じていた。
ぼくは人より飛びぬけて体力があるわけでもないし、人見知りをして人に道を聞くのも躊躇うことがあるだろう。
自転車で大自然の中を走るのも好きだけど、疲れたときには宿で引きこもってゴロゴロ漫画を読んだり、都会に行ったらクラブで酔っ払って朝まで踊り狂ったりもしたい。
一目惚れの恋にだって落ちてしまいたい!

典型的な今時の若者である、ぼくの自転車世界一周旅行。
誰かがぼくのブログや旅日記を読んだ後に、「あーおもしろかった」と思うだけではなく、
「あーおもしろかった。でも、、、この人にこんなことができたのなら私にも何かできそう・・。がんばってみよう!」
そう思えるような、誰にとっても等身大の旅でありたい。
それが、個人的で遊びの延長でもあるぼくの旅を支えてくれている人々への唯一の恩返しになると信じている。

ルートマップ
ルート小


○期間
2009年8月16日 ~ 2014年8月ごろ  約5年間

○日程表及びルート(予定)
・2009年8月16日 大阪 ~ カナダ・バンクーバー ~ 中米 ~ 南米大陸最南端 (約一年半)
・2011年2月ごろ オーストラリア ~ 東南アジア ~ 中東 ~ ヨーロッパ最北端 (約一年半)
・2012年8月ごろ ヨーロッパ ~ アフリカ ~ アフリカ最南端 (約一年半)
・2014年2月ごろ アジア ~ 日本 (約半年)
・2014年8月ごろ 帰国
※ルートは国際情勢などによって変更もありますが、5年間で100ヶ国を目標にしています。

○費用
・ビザ代 3000円(平均)×100(ヶ国)= 30万円
・移動費(大陸間の交通費など)= 50万円
・生活費 2000円(1日平均)× 1825日(5年)= 365万円
・保険代 未定
・装備代 約20万円
※資金の状況により月単位・3ヶ月以内で働く事も考えています。

○装備
自転車(ランドナー 丸石 EMPERER TOURING MASTER)、キャンプ道具、自炊道具、パスポート、カメラ、携帯HDD、衣類、生活用品、釣り道具、辞書など。
○その他の装備 
・日本興和損害保険株式会社の海外旅行保険に加入
・JACC(日本国際自転車交流協会)所属

○走行活動以外
・旅を終えて帰国後、出版・講演活動を視野に入れているため、毎日の日記と定期的に文章にまとめてブログにアップ、保存する。
・出会った人々とのコミュニケーションを草の根外交と位置づけ、日本人としての責任を持った行動をする。
・各地からブログを更新し、他の旅人とも活発に交流し、アピールする。

○プロフィール
磯田 喜之(いそだ よしゆき)
1981年7月27日生まれ 28歳
大阪市在住
小学5年で自転車に乗れるようになるのと同時に自転車旅行も始める。
小学6年の、初の泊りがけツーリング、琵琶湖一周。
高校2年、日本一周4000km。
神戸学院大学学生時代はユースホステル部(青少年をアウトドアに連れ出す活動)に在籍し、部長を務める。小学校の行事にアウトドア講師として多数参加。
自転車、ヒッチハイク、原付きバイク、中型二輪などでの野宿旅行を多数行う。
大学卒業後、お遍路(四国88ヶ所参り)で精神修行を行った後、世界一周の資金調達のためダイハツ工業に入社、住み込みで働く。
途中一度退職し、バックパッカーで4ヶ月間のアジア旅行、フィリピンに英語留学。
アジア旅行では、中国雲南省より自転車に乗り換えチベット・エベレストを目指す。
その後、再度ダイハツ工業に復職、2009年4月末で退社。

○連絡先
磯田 喜之(いそだ よしゆき)
isodernet@hotmail.com

| 計画 | 14:13 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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なんということでしょう! ~劇的ビフォーアフター風に~

なんということでしょう!


野外生活の匠、磯田よしゆきは自転車旅行を始めて2週間、
これまで小学生時代から悩まされ続けてきた便秘が改善され始めたのです!!

匠は今朝の出発前、新しく習慣となったひと仕事を終え、立ち上がろうしたのです。
すると・・・

なんということでしょう!

それまでそそり立っていた匠の仕事の成果、大黒柱が突如として傾き始めたのです!!
静かに、そして少しのムニュっという音とともに倒れてゆく大黒柱があろう事か匠のはだしの・・・


なんということでしょう!!!


まぁそんなわけでカナダの軽井沢、バンフです。
バンフ町並み1.5
カナディアンロッキーの谷の町。町はこんな山に囲まれてます。

バンフ町並み1
クラシックな町並み。 といっても新しく作られた観光用の町という感じですが。
バンフを見てると中国の麗江を思い出すのは僕だけでしょうか??
見世物の町ながらも大自然の中にあり、なんだか落ち着き長居したくなる不思議な町です。

バンフ夕焼け2
街中にこんな素敵な夕日が沈みます。

キャンプガッツ
そんな素敵なバンフでも、物価と言う敵にはかないません。
ユースホステルを1泊でチェックアウトし、

カナディアンロッキー
一路南へ!!カルガリー経由でUSAへ!!


釣り1
バンフを出たとたん風向きが変わり、とんでもないハードな走行に・・・
そんなときはこれ!! やっぱ釣りですよ!
現代日本の秘蔵っこ、磯田よしゆき世界を釣る!!

釣り1.5
渓流で釣れる魚は世界共通か?? きれいなアマゴちゃん。

釣り3
釣ったら即ひらき・・・

釣り2
あっという間にムニエルに!
2週間ずっとパスタだったので新鮮な夕ご飯でした。
あっという間になくなりましたが・・・


カルガリー全体図
次の日も向かい風の中カルガリーをチラッと見ながら通り過ぎ、

カナダ最後の晩餐
カナダ最後の晩餐は豪華に! ミックスベジタブル入りの、、、 パスタ!! やっぱりパスタ!!

メイプルクッキー
忘れちゃいけません、これも食べとかないと・・。


アメリカボーダー
そして次の日はカナダ・アメリカの国境を越え、

アメリカンロッキー
おやおや、
これまでの草原地帯から変わって何やら見えてきたぞ・・・
ま、まさか、、、


アメリカンロッキー!!!


とりあえずカナディアンロッキーを越えることだけに集中しすぎてどこに出るのか考えてませんでした・・・
なんとたどり着いたのはカナディアンロッキーのふもと・・ またしても山・・・


書きたいことはいっぱいあるのですが、なんだかんだ今日も時間がありません。
ちょっとここらでまとまって休みを取らんと体が火を吹いてます。
どっかネットのある安いとこ見つけていろいろやろうと思ってますが
それ以上に今、とんでもないくらい追い込まれてます・・。

でも、、それはまた、、別の話・・・

チャオ!!

| 1.CANADA | 09:56 | comments:9 | trackbacks:0 | TOP↑

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