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現代日本の秘蔵っこ、磯田よしゆきの自転車世界一周旅行

2009年11月 | ARCHIVE-SELECT | 2010年01月

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中米墨西哥洞窟壁画探訪記 ~ラバでお尻はズッキズキ編~

そういえば、日記に地名が無くて今どこにおるか分かりにくい!とのメッセージを幾つかもらいましたので、これからは記録としての意味もこめ、地名をしっかり残して生きたいと思います。
ちなみに今いるのは、アメリカ大陸を西海岸沿い(太平洋側)に南下したところにある世界最長の半島、バハカリフォルニア半島を南下してます。

さて本題。
前回はバハカリフォルニア半島中部Gerrero Negroに到着し、知り合ったマニュエル=ムニョスの親戚の村に遊びに行ったり風邪ひいたりで5日間滞在。

そして今回はいざ出発!
といってもいきなりマニュエルの親戚の村に寄ってお昼をご馳走になります。

1肉混ぜるムニョス
はーいマニュエル(笑)
今回のタコスの具、でっかい何かの肉を煮込む姿。

2ムニョス家大集合
昨日の晩にもパーティーがあったらしく、午前様でのそのそ起きだして集まってきたムニョス家の面々。 プシュップシュッと迎え酒サウンドが響く。
ぼくらも腹いっぱいにまでタコス食って、ビールをぐびぐびいただく。あれ?このあと自転車は・・??

というのも、メキシコには世界遺産がいっぱいあって、バハ半島だけでも3つもある。
Gerrero Negro周辺のクジラ保護区、カリフォルニア湾の島々、そしてサンフランシスコ山脈の壁画群
せっかく近く通るのに行っとかなきゃモグリでしょー!と、情報収集を始めたものの、日本人でここに来た人が圧倒的に少ない。
旅行会社を廻ってもたいした情報は得れず。そしてそこへのツアーも無い。
半分あきらめかけた頃、マニュエルの弟が詳しいから車で壁画観光の拠点、サンフランシスコ村まで連れて行ってくれることに! おまけに英語の話せる気のいい酔っ払いマルティンが交渉役を買って出てくれた!

3恐怖の車の中
R1を1時間走って、途中から折れてダートに入る。
凸凹がひどくて今にもタイヤが破裂しそうな崖っぷちを1時間半。
崖は数百メートルの高さで、たった一度のミスで車内の6人そろってオダブツ。
ガクブルの日本人3人! それを尻目にワイワイとビールを回し飲みつづけるムニョスファミリー!
もちろんドライバーも・・・

ふと、飲酒ドライバーが車を止めた。外に出ると・・・

4夕焼け
地平線までつづくサボテン林は闇に沈み、西の空だけが赤く燃える。 今までこんなに濃い赤を見たことが無い!
ため息を吐いてしばらく立ち尽くす 

そして再び恐怖の車内に戻る。
気のいい酔っ払いマルティン。かなり酒が回ってきて、わけの分からん歌を唄いだした(動画)

そしてたどり着いたサンフランシスコ村。
酔っ払いマルティンの英語はもうグダグダ、早く帰りたいオーラむんむんで壁画ツアーの交渉は難航。
メモ帳片手にあぁでもないこうでもと一時間、ようやく片付いたプランがコレ。

初日  ラバ(メス馬とオスロバの交種)に乗って峡谷の底に向かいキャンプ。
2日目 峡谷の底に点在する洞窟の壁画を歩いて回る。
3日目 ラバで崖を登ってカムバック


5ふたご座キャンプ場
到着した夜はふたご座流星群接近の日で、辺りに何も無い、もちろん電気も無い、標高120mのサンフランシスコ村からは1分に数個で流れ星が!
テントの入り口を開けて星を見上げながらいつしか夢の中・・・

6ラバたち
さーあ待ちに待ったツアー初日!天気は超快晴、テンションも上がる~
これが3日間お世話になるラバたち。

7ロバ
こっちは荷物もちのロバたち

8ガイドの二人
ガイドの二人。
左 普段は羊飼いのホセ どう見ても30台やけど年下の25才。
右 普段なにしてんのか・・ 俺らより写真取りまくってはしゃいでたラモン、20才。

9馬に乗る俺
へーい!

10荒野を駆ける
サボテンの荒野を駆ける(時速5km)

11崖を下る
とんでもない角度で人間でもどうやって降りるのか分からんような崖を、ラバは人を乗せて下りる。
でも5時間も乗ってると疲れ始めるラバがいて、タカが乗ってたのは1分歩いたらふーっと休憩し、ガイドのホセが後ろからフラ!(進め!)と叫んで進みだす。

12川底を行く
標高600m下りると、枯れた河原に出る。ここも雨季には豪流になりそう。

13花畑も行く
いっけんお花畑感でちゃってますが、周りはぜんぶトゲのある植物。
ラバの気分しだいで血まみれに・・・

14キャンプ場
5時間・・。ラバの背中に5時間揺られてやっとこさたどり着いた、今日明日を過ごすキャンプ地。

ぼくらが降りて鞍を外されたラバたちがまずしたことは・・・(動画)
みんなで共有しようとひとつだけ持ってくる予定だったガスコンロを忘れ、食料も一食につきブリトー1~2本という極限状態。

15壁画へ!がけ下の道
さぁ翌日! 壁画ツアーの日!
獣道のような今にも消えそうな細い道を辿り、崖を下りてズンズン進む。
昨日のラバもそうやけど、ここに来る日本人の数が少ない理由が分かる。 あまりにキツ過ぎる!そして危険すぎる!
年配や女性やとまず着いて行けそうに無い。若い男性でも運動してる人じゃないとかなり危険。
ちなみに、この広大なサンフランシスコ山脈の壁画を見に来てるのはぼくら3人だけ!!


そんでもってここの前知識をどうぞ
紀元前1100年から西暦1300年にバハカリフォルニア半島、先住民コチミ人(Cochimi)やグアチミ人(Guachimis)によって描かれた。
狩猟の方法や武器や多彩な動物(ウサギ、ピューマ、ヤマネコ、シカ、ヤギ、クジラ、カメ、マグロ、イワシ、タコ、ワシ、ペリカン)が描かれていた、魔術的な信仰を表したものも含まれるほか、抽象的な図像も見られる。
これらの岩絵の多くは高さ洞窟の天井に描かれていたり、2mもの人物像が描かれていることなどから、巨人たちによって描かれたとも信じられていた。


16ついに現れた!
そしてついに現れた!

17どん
どん!

18どどん
どどん!

19ぬぼーん
ぬぼーん

20鳥
鳥もいる

21石にお尻
石に描かれた抽象画。
円に縦線の絵はお尻を表すそう。

22住居跡
これが住居跡。狩りの間の仮の住居とも。
地面にあるくぼみは石を削って塗料を作る際に削れたもの。

23ヤギの骨
ヤギの頭骨。

24練習
人の形が他の物とは少し違う。そしてちょっと雑。
この絵は壁画の練習として描かれたもの。

25のけぞって
洞窟の天井に書かれてるのでこんなふうにのけぞって見る。

26山の上から見てます
5つの洞窟を回りキャンプ地に戻ろうとする時、ふと見上げた山の頂上にはぼくらを見張るかのようなヤギが二頭、見下ろしていた。

27壁が塗料作り
キャンプ地でガイドのふたりが教えてくれた壁画の塗料の作り方。
赤っぽい石を探して粉々になるまで砕き、水に溶く。それを石壁に丹念に塗りこんでいく。気の遠くなるような作業。

28壁画完成
これがぼくの壁画。

29帰り道
3日目。
壁画ツアーを満喫して、残るは帰り道。
初日のお尻痛がまだ残っててこれは辛かった!もう2~3年はラバにも馬にも乗りません。


30広大な・・・
そしてマニュエルファミリーに送ってもらった恐怖の道、帰りはもっと小さい車でしかも!

31バイバイサンフランシスコ
まったくスペースの無い荷台の上での1時間。
ダートでもベタ踏みでガンガンに飛ばすから衝撃で跳ねる体と自転車。翌日は大筋肉痛大会に・・。

この壁画ツアー代金。
ガイド代、ラバ、ロバ(荷物用)、食費、入域料などなど全込みでひとり9300円。ロンプラにはこの3倍くらいの値段が書いてあり、後日他の町の旅行代理店で聞いてみても3倍弱してたんでかなりの激安!
直接ガイドの住んでる村まで行って現地人に交渉してもらうとこうなっちゃう訳です。


そんなこんなでもう年末!クリスマスに年越しそばにお年玉のシーズンだ!! 今ごろ日本はきらきらでばたばたしてることでしょう。
こっちは海沿いを南下してきてLoretoという町にいます。
バハ南部のLa Pazという大都市からメキシコ本州にフェリーで渡りますが、とりあえず年越しはLa Paz。クリスマスはどっかその辺の山の中か・・・

次はラパスでネットかな。 アディオース!

| 3 MEXICO | 03:51 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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愛すべきムニョムニョ達とベッカムへの憧れ

みんな二日酔いで40㎞自転車をこぎ、たどり着いた久々の町。Gerrero Negro。通称ゲレネグ。

ゲレネグは海の町で、近くの湾にはクジラが集まり、世界遺産で保護されている、バハカリフォルニア半島でも指折りの観光の町。人口2000人程度。
ここまで来たらクジラ見に行かなきゃモグリでしょ!とホエールツアーを聞いて廻ったものの、クジラの廻ってくる時期と微妙にズレてて、ツアーが解禁になるのがこの一週間後というジレンマ・・。

1砂に埋もれたGN
バハカリフォルニア半島ではメイン通りだけが舗装されててそれ以外はダートの町がほとんど。
砂漠にサボテンの景色のバハ中部、ゲレネグでは、ダートではなく砂漠のような細かい砂の道。
砂が舗装路にも押し寄せていて、まるで町全体が砂に埋もれているよう。

2車がひっくり返ってたり
道端に車がひっくり返ってたり、

2.5電波等にハゲタカ
電波等にとまっている鳥がハトやカラスではなく、ハゲタカだったりする。 まるで世紀末のよう。
と言っても特に治安が悪いわけでもなく、メキシコ政府・三菱(商事?)合同出資の世界最大の塩田&工場があったり、良い賑わいのある町。

3今回の主役は・・
さて今回の日記、このGerrero Negroでの主役はこの人、マニュエル=ムニョス!
数日前に道端で出会ったホセというポルトガル人の旅人に、ゲレネグに着いたらマニュエルの働いてるホテルを訪ねてみな。きっと良いことあるぜ! と、ロープレ並みのアバウトな情報を頂く。

紹介してもらったしとりあえず行くかーと尋ねてみると、親戚の宿を紹介してくれ(高くて泊まれなかった)、夜にはビールを持ってぼくらのホテルまで遊びに来てくれた。
次の日、マニュエルの仕事が休みで、ちょっと離れた村の親戚の家に遊びに来いと誘われ、ホイホイ付いていくと、その村はマニュエルの親戚ばっかりで、石を投げればムニョスに当たる。といった状況。

砂漠の中で大規模ハウス農園を経営してる弟の豪邸に通され、台所の棚を作るから。と、マニュエルに放ったらかしにされる。
豪邸の見学を終えるとすることも無くなり、昼寝 → 野球 → ちびっこ達とサッカーに発展。 はい、はしょってます(笑)

4スタンバイミー
サッカーの敵チーム、スタンバイミーズ。
メキシコ人ちびっ子3~10才くらいまで10人くらいに対し、自転車バカの日本人3人組という余裕を見せていたものの、試合開始の笛と共に吹っ飛ぶ足の爪! 一度のオーバーラップで呼吸困難に陥る自転車バカ3人!
結果はまぁ・・

サッカーが終わって家へ戻るといっぱい人が集まってて、パーティーの準備が!

5トルティア作り
ママが作ってるたタコスの生地、トルティーヤ作りを手伝う。
というのはウソで(笑)
やらしてやらしてー!とかぶりついたものの、びりびりのトルティーヤが出来てしまい、敢え無く退散・・。

6バケツ魚
今日のメインディッシュはこれだー!

7ぶりー!
ぶぶぶ、ぶりー!!
サワラじゃねー!ハマチでもねー! こりゃブリだー!!

こんなのを2匹、腹わた抜いたらBBQグリルの上にボン! なんて男らしい・・・
このブリの他にも金目鯛っぽい魚が数十匹。こちらは小麦粉つけて天ぷら鍋にドボン!

この魚たちは焼き魚として頂くわけではなく、やっぱりタコスにイン。

8ムニョスパーティー
マニュエルと同じ顔した兄弟たち(10人兄弟)や、その嫁、子供たち。総勢30人ほどでワイワイ。あ~石投げたい(笑)

9地図を見る人々
話はやっぱり旅の話に。みんな自転車でカナダやアラスカから来たことに半信半疑。
旅行計画書の地図を見せるとこの人だかり。

10カラオケに付き合うデボやん
昼3時から始まったパーティーは夕食時を越え、夜10時ごろまで続いた。
ちらほら散開し始める中、うれしそうにカラオケマシーンを持ってきた少年。 しかし、誰も歌わないので自分で歌う。
小声でぼそぼそ歌う彼を不憫に思ってか、横に付き添うデボやん。
1曲、2曲、、と延々と続くカラオケ最前線は、常人には分け入ることを許されないサンクチュアリであった。

11テキーラ
パーティーが終わって車に乗り込む間際、メキシコ名物テキーラを本場のスタイルでいただく。
右手にショットグラス、左手にはライム。乾杯の合図でキュッとあおってライムをガブリ。
アルコール度数の割りには喉の奥がかぁ~と熱くなる感じはなく、レモンの風味で爽やかに喉を通っていく。
ちなみにこれは100年モノ。

テキーラウンチクをどうぞ、
龍舌蘭というメキシコ原産の植物から作られる蒸留酒で、産地のテキーラ地方で作られた物しかテキーラ(Tequila)の名前をつけることが出来ないよう法律で定められていて、テキーラにある古いテキーラ醸造所郡は世界遺産に指定されている。
自転車で走ってると、TequilaではなくTaquilaやTaqeilaなど、スペルの違う看板をよく見る。酒屋に行ってテキーラくれと頼むと、Tequilaの文字のないお酒が出てくる。値段は激安。
要するにテキーラの名前をつけれない他産地のものを、スペルを変え、似てるけど別の物として売っているわけです。堂々と(笑)

ちなみに、そのテキーラ地方を2~3週間後に通ります。楽しみすぎる!!

12日記が2冊目
そんでもってついに日記が二冊目に突入。

13エストレヤ
ノートのメーカはメキシコ文具大手、Estorella!


そして、旅の醍醐味、そして恐怖でもある、、 散髪に行ってきた!


町全体が停電して、宿でする事もなくなったので散髪屋に行ってみると、「今は電気がきてないから髪を切れない」とのこと。
ハサミでちょきちょきするだけやのに電気なんているのか? まぁ店の中が薄暗いから無理ってことかなーと、停電が回復するのを待って再度アタック。
手馴れた様子でナイロンの布をかける女主人。英語は話せないけど雰囲気で、「今日はどうするの?」と。
ヘアカタログを見せてもらったけど角刈りとか大五郎とかばっかりでまともなものはないので、とりあえず短く。とオーダー。

鏡越しに準備する女主人を見てると、取り出したハサミは子供のおもちゃみたいなハサミ!小学校のお道具箱に入ってるよなポップでファットなやつ! そしてスキバサミもこれまたチープ。
この時点で、自分の判断はかなり間違っていたと気付く。
この店の周りにはあと数軒の美容室があって、この店はその中でも一番汚くて、地元民に愛されてそうな感じ。 ・・なら技術はあるでしょ!? と飛び込んだものの、もっとお金出して良い所にいけばよかった・・。350円て、こっちの物価で考えても安いよね・・・

突如、後悔で真っ暗になっていた意識を引き裂くようなサウンドが響く! 頭のすぐ右後ろで唸りをあげ迫りくるバリカン!
オー!ノーノーノ!! なんとか迫り来る脅威を食い止め、ふたり分かり合うための時間を取る。
この状況下でのこの時間はかなり重要である。

髪は短くしたいけど、バリカンを使うほどではなく、そう、さっきの大五郎の前髪くらいの長さで全体で、、、いや、ちがうちがう!前だけ長くする必要はないんだって、、、

絶対言いたくなかった、でも、壁にサッカーのポスターが掛かってあったんだ・・・


なけなしの勇気を持って放った魔法の言葉


「ベッカム、プリーズ」


14床屋
おもちゃみたいなハサミでばっさばっさ切られていく。 技術はともかく、度胸だけは抜群な様子。
10分ほどで切り終わる。この時点では悪くは無かった。ちょっと短かったけど。

完全に安心しきった心を震え上がらせる恐怖の旋律ふたたびー!!
またしても右後方から攻めてくるバリカン! ノン!ノン!ノン!と静止するも今回は静止を聞かず、頭を押さえつけてビィィーンとメスが入る・・。

どうやら襟足と飛び出た毛を切るためにバリカンを使ってるよう。騒ぎすぎたと反省。

飛び出た毛を刈り、襟足を整え、そうそう、耳元をざっくりと、、 ついでにもみあげを、、、



・・・!!!



15もみあげ


ちーん


16カット後
全体的にはこんな感じ。 この写真は100万枚くらい撮った内の奇跡の一枚。
ベトベトのジェルがないとかなりみっともない。

旅行も長期になると現地で髪を切らざるを得ない。一回散髪屋に行くと、次の二回は自分で切る。
半年に一回の罰ゲームイベント。それが海外散髪事情。


17朝焼け
さぁ、傷心を癒しに冒険の旅を続けよう・・ 今日は朝焼けがキレイだ!

と思いきや、ハプニング発生。
ムニョスの家に遊びに行った次の日、2人が体調を崩した。 タカは風邪っぽくて、デボやんは腹痛と下痢。
次の日、だいぶ回復した2人。 その2人を尻目に、今度はぼくが体調を崩す・・。熱と頭痛と腹痛と関節痛。

そういやメキシコと言えば新型インフルの流行最前線だったような・・・
まぁそこまでひどくないから違うか。

次の日、だいぶ回復したけど、昼を過ぎたらまたタカが・・。

誰が言ったか、ウイルスのメリーゴーランドや~状態。 終わりなき風邪の輪廻。

やっとみんなの体調が戻ったGerrero Negro滞在5泊目の朝。あろうことか全員寝過ごして出発できないという惨事・・・
結局6泊し、次の目的地へ出発。

次の目的地はおどろくことに、ムニョスの村(笑)
村で昼ごはんをご馳走になり、南へと下っていく予定。


しかし、またしても道はそれにそれ・・・

| 3 MEXICO | 08:53 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑

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海と町、デボやん&たかとの別れ。 ~バハ中部の難所編~

ブエノスアキレス腱!
今回またちょっとゆっくりしてるのでここ2週間のことをまとめてどぞ! 写真日記でございー 

あーやっとこれで日記が旅に追いつく(笑)


観光港湾都市Encenadaで日本(オタ)文化に触れ合った後は、海からいったんお別れし、久々の山越えに入る。
ガススタや売店のある町を通るのは1~2日に一回。一番距離のあるところでは3日くらいまともな町に出会えそうも無い。
食料と水を多めに装備し万全で出発するが、次の町San Vicenteまで距離は70km、標高は180m。 初日はまぁ余裕か。

あっ、海とお別れするのと同時にデボやん&たかともお別れしました。
やっぱり旅は一人でするもの。自分ひとりの力で見た世界が自分の世界。 自分を試さにゃいけません。

1検問所
これは軍の検問所。
メキシコは南米からアメリカへの薬物密輸中継地点。いまもdrug warが続く。

4ここらにしか生息しない木
バハカリフォルニア半島の一部にしか生息しない木、Cirioの木。
細い幹から短い枝が無数に出ていて、てっぺんだけ枝分かれしてたりクニャっと曲がってて、なんか気持ちの悪い木。

5それからいくつかのお墓を過ぎ
メキシコは運転の荒さで有名。加えて路肩の無い狭くて舗装の汚い道。
とんでもない数の墓が路肩に据えられてる。数キロひとつペース。
昔からの癖で墓の前を通る時は頭を下げいろいろ囁くんやけど、この数じゃちょっとおろそかになってしまう。
自分もその中のひとつにならんように祈るのみ・・・

6いくつかの砂漠でキャンプをし
そしてこの辺りからメキシコの代名詞、サボテンが現れ始める。
キャンプは必然的にそのサボテン砂漠の中。 ・・といってもこれはテントを張らせてくれた広大なおうちのお庭。

次の日は本格的に山に入り、標高180mの町に向かってるのにぐんぐん上がってく標高。
上り下りを繰り返しながら350mまで上がり、そこからどっかん下った標高180mのところにSan Vicenteが。まぁ地図どおりやけど・・・

San Vicenteの食料品店でコーラを買ってひと休みしてると、二日前に別れたデボやんとたかが現れた。
まぁ同じ方向に走ってるからその内会うやろうと思ってたけど、案外早い再開(笑)
ひとりで走ってても、二人はどこ走ってるのか、前か後ろか、、とか考えてスピード上がったり下がったりしてあんまし良い精神状態ではなかったので、もう行けるとこまでいっしょに行くことに。

2サボテンの森
さぁそしてサボテンもどんどん数を増し、あっと言う間にあたり一面サボテンの林状態!

3サボテンの大きさ
ちなみにこれが比較対象物を入れたサボテンの大きさ。
右のサボテン、左下のデボやん。
こんな巨大サボテンを無数に越え、

7無数のサボテンを
無数の種類のサボテン、

8いくつかの協会遺跡
いくつかの教会遺跡、

9いくつかのカフェ
一日に一ヶ所、砂漠の中に突如あらわれるカフェ、

10たまにはちびっ子空気入れ
たまにはちびっ子の自転車に空気を入れる。

11うしろの女の子
お兄ちゃんの自転車とヒモで繋がれた、金魚の糞仕様三輪車に跨る女の子。

12サボテンの夕暮れを声
いくつかのサボテン土漠に沈む夕焼け、

13いくつかのキャンプファイヤー
いくつかのキャンプファイヤー、

14夜中には動物ビスいっぱい
夜中には腹いっぱいの動ビスを食べ、

15いくつかの朝焼け
また同じサボテン土漠の朝焼けを迎える。



はるか道
そしてまたいつもと同じ、どこまでも続く道。
ちなみに標高は上がり続け、1000m近い高所を上っては下り、下りては上り・・。
たぶんここを一人で走ってたら相当ストレス溜まってた。 ありがとう、ふたり。

16ギター破壊!
当て逃げだー!!
休憩中、トラック同士のすれ違いで道路脇に寄ってきたトラックが自転車の後ろに飛び出してたギターのネックにヒット!!
ぽっきり折れたネック・・・
買ったばっか!楽譜ダウンロードしたばっか! やっとゆず弾けるようになってきたのに(笑)
逃げた(たぶん気付いてもない)トラックを追う手段もないし、、呆然。
と思いきや、あんましショックじゃなかったのはたった5ドルで手に入れたからか?
17ギター破壊
ムキュー(`ω´)ー!

18ギター葬
南無・・・

でも心に決めた。
またどっかでちっさいギター買って、テントでハナレグミをポロンポロンし続けます!

さて旅に戻り、一週間山ん中をヒィヒィ走ってたどり着いたEl Rozarioの町。

19ハイブリッド犬
ハイブリッド犬。

21いくつめかのピックアップ
ふつうのピックアップ。 かと思いきや、

22ロゴ
ハーレー100周年記念のフォードとのコラボピックアップバン!
ハーレーファンで車仕事のキイ君はどっちを選ぶ!?

23ごちそうに
El Rosario、ひとりでふらっと入った店のお父さんと仲良くなり、晩飯をご馳走になる。
娘さんが親切にひとつひとつ丁寧にメキシコ沿岸の町名物マリネのタコス、シェビチェを作ってくれる。
その姿をぼーっと眺めてると、この子が自分のお嫁さんやったような気になってきて・・。

でも! 急いで3つ4つ平らげ、ふたりの待つホテルに戻る。というのも、

24デボやん半年記念
今日はデボやんの旅行開始半年記念日!!ビール買い込みパーティーだー

何やかんやいろいろあり、すげー変なテンションで外に出るとどこからか音楽が聞こえてくる。
ビール瓶片手に向かってみると、バンドを呼んで庭でホームパーティーをしてる。酔っ払ったデボやんが飛び込んでいき、おれも後についてホイホイと。

25フィエスタ
アンプに直繋ぎの楽器から奏でられるすっげーへたくそなメキシコ音楽。
そこにぜったいこの家の知り合いでもないそこらへんのおっさんやら酔っ払いが集まってきて、厨房からこっそりビール持ち出してきたり唄って踊って大盛り上がり!
そのうちこの町のダンス名人、テンガロンのトニーと盛り上がりってダンス大会に!
8ビートの音楽に4~16ビートで自由自在に踊りまくるテンガロンのトニー、こりゃ負けておられん!!
こうなったら関西スカ界のリーサルウェポン、、、低空スカダンスだー!!!


結局、、、訳分からんまで酔っ払ってそっからの記憶がない・・。
次の朝残ったのは、とんでもない二日酔いと3枚の写真だけ。

あぁ、、、楽しかった


せっかく日記が追いついてきたと思ったのに、やっぱり書ききれません・・・
あと一歩! あと40kmで今いる町まで来れるのに・・・

この後また楽しいことがありそうなんで、、また次回、アディオッス!

| 3 MEXICO | 15:15 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑

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旅の第2章、メキシコ入国!

長かった北米もついに最終章。
ロサンゼルスからカリフォルニアの海岸沿いを南下して旅の第2ラウンド、中米・メキシコに入る。

ボーダーに到着する前日、またしても日本人の自転車旅行者に出会った!
2年をかけた世界旅行を始めたばかりのタカ(HP)
あっという間に意気投合し、いっしょに走ろっかとなるよりも先に、ビール買ってキャンプ場所探すか!!という展開に。
これだけでだいたいの人となりは知れてしまったと思う(笑)

そんなタカも含めて向かったボーダー。
アメリカ側サンイシドロ、メキシコ側ティファナのこの国境は俗に、「世界一貧富の差の激しい国境」として有名。
旅の行程としては遠回りにはなるけど、なんとしてでも通っておきたかった場所。

1ボーダー回転扉
国境の金網地帯にはこんな回転扉があるだけで、通勤で毎日国境を越える人たちが当たり前のようにスルスルっと通り抜けていく。

2前輪アメリカ
自転車世界旅行者の定番写真、前輪はメキシコ、後輪はアメリカ。

3メキシコ側大渋滞
アメリカからメキシコに入るにはさっきの回転扉を二つくぐるだけ。
ビザのスタンプ押してもらうのも自分でイミグレーションオフィス(入国管理局)を探して行かないと、そのまま入れてしまう。ゆるすぎる!
それに比べてメキシコからアメリカに入るには厳重なチェックがあって、車はこの長蛇の列。 徒歩で国境を越える人たちの列は数100メートル。


4 ティファナ混雑
ついにメキシコ入国! 町の空気が一気に変わる。
メキシコ人だけの町はアメリカでもいっぱいあって見慣れてるし、まだお店の文字も英語が使われてたりするから見た目ではアメリカ側の町とそんなに変わらないはず。
よく感じてみると、変わったのは匂い。 何か鼻につく匂いがある。
それは排気ガスの匂い、何かを焼く香ばしい匂い、むせるようにきつい香水の匂いで、タイやフィリピン、中国で感じた、町中にパワーが溢れてるあの懐かしい感じがする。
きっと空気の中にサルサのスパイスが溶け込んでいて、人も車もみんな元気になっちゃってるに違いない!

5初タコス
危険とされるティファナから国境を越え、ちょっとテンションが上がってしまった3人はお腹がぺこぺこ。
目抜き通りで初コロナ! 初タコス!
こっちのビールは薄くて後味スッキリ。北米ビールよりもさらにすっきりでアルコール臭さが残らないので昼間からぐいぐい行けちゃう!次々いけちゃう!

5-2タコス
これがメキシコ名物タコス!
とうもろこしを挽いて捏ねた生地に、焼いた肉や魚、トマトたまねぎ香草、数種類のサルサソースをお好みでかける。
こ少し物価の高いここでは100円ほど。メキシコ本土に行けば50円ほどに下がるらしい。

5-3アミーゴス
休憩しようと立ち止まると(立ち止まらなくても)どこからか声がかかり、スペイン語ちんぷんかんぷんタイムに突入する。
身体が疲れて休憩しようとして、今度は頭が疲れて出発するハメに。
でも、出会ったその時からアミーゴ(友達)!ってなフレンドリーさは最高に楽しい。

メキシコ入国前に大勢の人から、メキシコは泥棒や強盗が多くて危険で、車の運転は最悪、道路は狭くコンディションも最低と聞かされてきた。
「世界一貧富の差のある国境」も越えたけど、そこまで言うほどのことは・・・ってな感じ。
たぶん、アメリカのロス辺りからこっちに来る旅行者の絶対数の多さと、旅慣れしていないことが原因で事件の数も増えて、こうゆう評判になったんちゃうかなと思う。
ちなみに地球の歩き方には、メキシコはアメリカ、カナダ、などと並んで北中南米の治安のいい国ベスト4に入ってる(笑)

6漆喰、白い家の風景
まるでエーゲ海のような景色! いや、マルタか!? 行ったこと無いけど(笑)
メキシコでは本州を通らず、太平洋に突き出したバハカリフォルニア半島を南下する予定。
国境の町ティファナを出るとさっそく海沿いの道に出る。
かつての領主国スペインの影響で建物には漆喰を使ったコロニアル様式の建築物が多い。ちなみに公用語はスペイン語、通貨はペソ。

6-2路上3人
3人での休憩風景。
左の奥のほうに見えるのは・・・

7メキシコ夕焼け
3人で旅するとおもしろい、酒が進む以外にもメリットが。宿が安い!!
これまで3ヶ月で宿に1回しか泊まってなかったのに、毎日のように宿に泊まれてしまう。
中世ヨーロッパのような作りの部屋が多く、ここらへんでは海に向いててテラスがあるのはあたりまえ。部屋からこんな夕陽が見れて、一人10ドル。

8エンセナダ
4~5日走って久々の都会。港町Encenada。
観光客船が立ち寄って発展した町で、観光客向けの目抜き通りには土産物屋がずらり。

s-09市場
港の市場にはマグロ、カジキ、シイラなど、南の海の幸がずらり。ちなみにマグロは1kg500円ほど。

s-10えび屋さん
斬新なエビの積み方。

10.5エンセナダ名物
エンセナダの名物。港町だけあって新鮮な海の幸が食べれる。
この町のタコスは魚、貝、ウニなどのマリネを乗せる。料金は一律100円!!

11アザラシ
港が何かうるさいと思ったら桟橋にアザラシがいっぱい。
昼間から仕事もせんとゴロゴロしやがって!とか思ったものの、そういや自分は5年間働けへんねやと思い出す(笑)

12もてもて
マリーナのボードウォークを歩いてると地元の女の子たちに呼び止められ、一緒に写真撮って~となる。
俺のフェロモンか、はたまた東洋人が珍しいだけか?

13セグウェイポリス
鼻の下を伸ばしてるとタイーホ!! と思いきや、セグウェイに乗ったポリス。
写真撮らせてくれと頼んだらしっかりポーズとって、お前も一緒に入れと、そんでもって手首に手錠をはめるふりまでしてくれるサービス精神旺盛っぷり!
でも、屋外での飲酒は禁止らしく、ちゃんと怒られました。

14ITALIKA.jpg
これは高級レストランの中に飾られてたバイク。ITALIKAというメーカーのFORZAというバイク。見たことも聞いたことも無い。
エンジンは250-400くらいのシングル一本出し。アップハンドルに極厚シート、赤い車体がかっちょいい。

15ITARIKA2.jpg
上からはこんな感じ。
古いCDとかCBみたいな感じ。
みんなググれー!!

メキシコに入って日本車やハーレーは姿を消し、代わりに出てきたのは中華バイク。
日本の250ccくらい車体に125ccエンジンを積んだ、なんかしまりの無いアメリカン。 音はペケペケペケ。

15-2バーバンド
観光客相手のバンドも多く、レストランで食ってると横に来て勝手に演奏してチップくれー!となる。
ちなみにこれはバーのお抱えバンド。
メキシカンミュージックというと、ギター、アコーディオンが基本で、そこにトランペット、バイオリン、マンドリン、チェロ、スネアなどがランダムに居たり居なかったり。
陽気な曲をみんなで大合唱というスタイル。

16ビッグバンド
町の広場でビッグバンドの無料ライブがあると言うので行ってみると曲調はキューバ音楽の香りが強い感じ。
演奏が始まってもみんな椅子に座ってぴくりともせず、ちょっと心配になり始めた頃、ステージの下に設けられたスペースに社交ダンスのカップルが3組あらわれた。
哀愁漂うキューバンジャズで苦しそうに踊り、一曲終わるとささっと退散。
そして次の曲が始まると、それまで黙って見ていた観客が、手を取り合ってフロアに出て踊り始めた。
あっという間にフロアは満杯になり、老若男女、ダンスのうまいヘタを問わず、みんな楽しそうに踊ってる。
音楽を楽しむ最高の方法は、ダンス。クラシック見に行って踊ってる人おったらそれはそれでびっくりするけど、踊れる音楽は踊らにゃ損だ!!

といっても相手がいなかったので指をくわえて眺めていただけでしたが・・。


Encenadaの滞在も3日目になり、大体町の構造も分かってきた。
いつもネットを使いに行ってる公民館では先月からずっと日本文化展をやっていて、この日は何かイベントがある模様。
チラッと覗きに中に入ると、

17正座桃太郎
着物着たメキシコ人がステージの上で正座させられてる! なんじゃこりゃ?

18立ち回り桃太郎
もう分かったかな? 正解は桃太郎。
メキシコ人が片言の日本語で桃太郎の劇をやっていて、観客も大きい会議室の半分以上埋まってる。
日本の劇にメキシコテイストがミックスされてて、斬新で楽しい。

19すもう
桃太郎の次はスモウ。
左からHawaian6のボーカル、曙太郎、関ジャニ8の男前。

動画 そして必見、着物美女の夜桜お七。

主催者の方が日本人っぽかったので話してみると、他の都市で日本語学校をしてるらしく、この日本展にあわせて遠征してきたらしい。
こんな日本から遠いところでも、日本語を勉強しようとする人がこんなにいることがすごい嬉しい。 ってかむしろ日本人より日本人らしくい人もいて、何か変な気分になる。

20オタ文化交流会
この子達はここエンセナダの日本語学校の生徒たち。
日本のアニメが好きで、涼宮ハルヒ、日暮の鳴く頃にとかコードギアス、ワンピース、ドラゴンボールは基本やし、もうむちゃくちゃ詳しい!!ぜんぜん着いていかれへん。
手書やでもパソコン使ってアニメの絵描いてたりするのもむちゃうまいし、日本語でのネタもあってずっと笑わせてもらった。
ちなみにみんなスペイン語、英語が話せて、日本語をちょっと、中国語も話せる子がいたり。いったいどう言う環境だ!?ってなジーニアスの集まり。
晩飯食べるのも忘れて3時間くらい、ガードマンに静かにしろって怒られながらワイワイ楽しみ、エンセナダ最後の夜は更けてゆく・・。


まぁこんな感じに、3人の勢いのままに入ってしまったメキシコ。
北米のまとめや何やかんやをするためにエンセナダに滞在し、ここからはデボやん&たかと別れて一人で行くことに。
そのお話はまた次回。
アディオス!

| 3 MEXICO | 10:29 | comments:9 | trackbacks:0 | TOP↑

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