
少し前から痛んでいた坐骨神経痛(のような症状)。
痛みが和らぐようにとハンガリー・ブダペストの日本人宿で療養していたものの症状は一向に治まる気配がなく、
ちょっとお高めだった宿の宿泊費がかさんできたこともあって、どこか自然の豊かな場所まで走ってキャンプしながら療養することにした。
とは言え、荷物を満載にしたタンデム自転車をひとりで漕いでいけるのかという不安がある。
そんな出発の朝、準備をしているぼくの横でタバコを吹かすなお君。
さんざんタンデム旅行に誘ったとは思うけど、いま一度声を掛けてみると、思いがけない迷いよう。
それを見てたほかの宿泊者の後押しもあって、とんとん拍子でなお君がタンデムに乗ってくれることになった。
目的地はセルビアの首都ベオグラードまでの約一週間。

アンダンテは想像以上におもろい宿だった。
ドビジェニア、アミーゴス!

なお君はもちろん自転車旅行が初めて。
でもテニスをずっと続けてる運動神経ナイスボーイで、乗りなれないタンデム自転車にもすぐに慣れた。
ただ予定してたサイクリングロードが見つからず、走行ルートは車が多くてちょいキツめ。

ドナウ川沿いはナイスキャンプ場所が多い。
キャンプファイヤーポットやベンチまであって、お金を払いたくなるような場所。

今回初めての自転車トラブルはニップルの割れ。こんな所が壊れるのを始めて見た。
ロードやMTBとはまた違った強度が求められる旅行用の自転車パーツ。
その中で評判の高いホイールリムSUNRIMと、同じく最強との呼び声高いスポークDT SWISS。
今回はホイールとスポークをつなぐ小パーツ、ニップルが弾けとんだ。
この強いもの同士の組み合わせなら、その強さを受ける他の部分から壊れていくのかと納得。

思いのほか車の多い道だったのと、毎日の曇天、寒さ。
正直、気持ちよく走れる場所の少ないルートだった

それに加えてぼくの坐骨神経痛がひどく、夜は2時間ほどしか眠れない日が続き、昼間の痛みも痛み止めでは治めきれなくなってきて、なお君と言葉を交わす余裕さえもなくなっていった。
自転車旅行は楽しいよと誘ったなお君に申し訳なく思っていたところ、
ぼくが勝手にしゃべっとくんで気にしないでくださいよ。と、なお君は優しい。

ハンガリー出国。

セルビアに入国!
ハイチーズと同時にこける。美しいふくらはぎの筋肉!!

なお君の今後の予定で自転車に乗れる日数が決まっていたので、セルビアの首都ベオグラードまで電車に乗ることに。
駅長さんと常連(?)さんのお父さん。
お父さんは勉強熱心でぼくらにすごい興味があって電車の中でもずっと話してた。
教えてもらったセルビア語の数字と挨拶は旧ユーゴ圏の国々ではほぼ共通なので後々すごい役立った。日本に帰ったら手紙を送る約束をして別れた。

ベオグラード!!
旧ユーゴ紛争で破壊しつくされた街。・・・のイメージとはかけ離れた大都会。
これまで旅した国々はキリスト教だった。
ここセルビアはセルビア正教とムスリム、キリスト教とが混在する。
これはセルビア正教のもの。

旧ユーゴ紛争時、NATOに空爆された参謀本部跡。
これをセルビアは負の遺産として保存・公開しているのではなく、
ただ取り壊す予算の問題で放置されているらしい。

ベオグラード到着の宴じゃー!!
大都市のこじゃれたレストランでセルビア料理を堪能。
やっぱ目的地着いたらご褒美がないとね!
腹がはち切れるまで食って飲んで10ユーロ。

なお君といっしょに走ったこの1週間が、これまで旅した中で肉体的に一番キツい行程だった。
そんな中、ぼくが痛みでしゃべれなくてもぼくの代わりに盛り上げてくれたり、
初めての自転車旅行で疲れてるやろうし、膝を痛めてはずのなお君が、
夕食の後にマッサージ(厳密には違うけど)をしてくれたり。
この時のパートナーがもしなお君じゃなかったら、申し訳なさと自己嫌悪とでお願いして自転車を降りてもらうことになってたと思う。
体も心も、なお君のおかげでほんとうに楽になった。
できることならもっかいなお君ともう一回同じ道を、できたら夏のあったかい時期にタンデムで旅したい。
自転車旅行はこんだけおもろいことあるんやで~と伝えたい。
まぁ日本帰ったら近所住んでるんで、また別のことしよう。
10歳ちかく年下のなお君、ほんとうに尊敬です。ありがとう。
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