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現代日本の秘蔵っこ、磯田よしゆきの自転車世界一周旅行

2016年09月 | ARCHIVE-SELECT | 2016年11月

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近況;タンザニアにて最悪の盗難被害。現在@ザンビア

 
10月14日早朝、ぼくが眠っている部屋に泥棒が入りました。

翌々日にせまったNHK出演の為にタンザニアはムベヤで宿を探していたもののどの宿も高く、
値段を聞きに訪れたある宿では、「ごめんだけど高くて泊まれない。いつも10000シリング(500円)で泊まってるんだ」
と伝えたぼくに、オーナーが「そんな安い宿じゃすべて失うことになるぜ!」と、馬鹿にしたように叫び、
他の宿を蔑むよりも営業努力をしろ!と思いつつ、次に訪れた10000シリングの宿にチェックインしました。


まさかその通りになるとは・・・


実際にはすべてを失ったわけではありませんが(後述)、22時~翌3時の間にぼくが眠っている部屋に侵入し枕元に置いてあったものを盗むというなんともアフリカらしいシンプルで大胆な手口でした。

盗られたものは、ミラーレス一眼レフカメラ、この旅の初めから1年4か月分のデータの入った外付けハードディスク、
財布から18000シリング(900円)と1ドル札3枚。財布に入っていたおもちゃのお札は抜かれていなかったので、
犯人の大胆かつ冷静なことにほんとうにおどろかされます。
ってかぼくの財布はお手製のマジックテープ式!バリバリ音がしたはずやのに・・・

朝起きて気付きてすぐに警察を呼び、容疑者である宿の夜警(警備員)と住み込みの女性スタッフが連行され、
5日間にわたって留置&取り調べが行われましたが、そのどちらかが犯人だったとしても、盗られたモノが出てくるわけもなく、
「捜査継続」ということで事実上幕が引かれました。

カメラにはちょっといいレンズが取り付けられていたものの、まったくどうでもいいです。
何よりこの旅の写真を失ったことが辛すぎる・・・

盗られた後にぼくにできたことといえばフェイスブックでもらったアドバイス通り、町の電気屋を片っぱしから周り
「誰かが売りに来た時に連絡をくれたら200ドル」と書いたチラシを配って回ることくらい。
しかし2週間以上たった今も何の連絡もありません。もう絶望するしかありません・・。


幸いなことに、更新していたブログ上に圧縮されてはいますがめぼしい写真が残っていること。
もしぼくとどこかで一緒にすごした人がこれを見ていたら、その時の写真(ぼくのものだけでなくその場所の風景なども)を送ってもらえるとありがたいです。
未圧縮で送ってもらえるようにストレージを用意するので、また準備が整ったらブログで改めてお願いしたいと思っています。


ムベヤからは気持ちを切り替えて自転車で出発し、南隣のザンビアに入りました。

国境の町に入ると誰にでも英語が通じたことと、何よりザンビア人の純粋さに驚かされました。
タンザニアのように「ギブミーマネー!」攻撃や、中国人(日本人ですがw)を蔑んで馬鹿にしてくる輩もおらず、
子どもたちがキラキラした目でただただ純粋な好奇心からムズングー!(白人ー!)と追いかけてきて、
行きちがうほとんどの人が「ハワイユー」と声をかけてくれるフレンドリーさ。まるで楽園!

この国では暗い感情を持つことなく純粋に旅を楽しむことができる。
気持ちよく国境の町を出て首都のルサカを・・・と思った刹那、トラックにひき逃げに遭いました・・。


What the hell!!!


至近距離を通り過ぎていったトラックにつづき、その後ろに牽引されていたトラックが前が見ていなかったようで、
ぼくの右ひじに左フロントがヒット! ぼくはバランスを崩し車道の中央まで飛び出し転倒。

立ち上がるよりも早く反射的に後ろを振り返ると、運良く後続車は来ておらず事なきを得ましたが、
もし後続車が来ていたら1000%死んでました。


前方ではぼくに当たったトラックが上り坂にさしかかりそれほどスピードが出ておらず、
ぶつけた事に気付いている挙動だったのにもかかわらずそのまま走り続けるトラック。

牽引車両の荷台に立っていた若者は一部始終を見ていて目がバッチリ合っていて、
「停まれ!!逃げんな!!」と叫ぶと何やら手を広げてリアクション。

右ひじの痛みで追いかけるにも起き上がることもままならず、次第に離れていくトラック。

路上に這いつくばりながらせめてもと目をやったナンバープレートは、タンザニアナンバーでした・・。



タンザニアァァーーー!!!!!




ふぅ。

所時期な所、盗難に遭う前からいろいろな点でかなりアフリカに疲れていました。
このままじゃダメだとナイルパーチ釣りに向かったり、
気持ちを切り替えるため走行中に明るくジャンボ(ハロー)と挨拶を心がけ、
少しづつまた現地人の目を見て話せるようになってきていました。
そんな時の盗難。

盗難から1週間かけて気持ちを持ち直し、
美しい国ザンビアに入って気持ちも一新と思ったその瞬間にひき逃げ。

首都のルサカ(1000km先)からすぐ近くの町にザンジバル島(タンザニア)でできたJICA隊員の友達がいるので、
とりあえずそこまでたどり着くことだけを考え、曲がった自転車のハンドルを直し、出血の手当てをして出発しました。

打ち身はかなり痛かったものの走行できるレベルで、
幸いなことに(?)、ザンビアに入って町々の距離は30km以上は開いているので
走行に集中して余計なことを考えずに走れるかと思いきや、休憩するすきもないくらいに道路沿いの藪の中に粗末な家が続きます。
その密度はキャンプ場所を探すのに2時間走っても一部のすきもないくらい。

四六時中常に誰かの視線にさらされエンドレスであいさつ。身体も痛いし正直そんなフレンドリーな気持にはなれず、
次第に純粋な子どもたちがムズングー!と追いかけてきても、ゾンビか野犬に追われてるような恐怖感に襲われだして、もう頭がストップ。

張り続けていた緊張の糸が完全に切れてしまいました。


なすすべなく路肩に止まっていたトラックにヒッチハイクを頼むとあっさりオッケー。
首都の大都市で先進国の人間と酒飲んで現地人へのグチを肴に・・・とひと息ついたら、今度はトラックが動きません。

積み荷の証明書類が届かないらしく、それを持ってくるはずのエージェントに連絡すると200km離れた町から今バスに乗ったとのこと。
夜中に到着するというので、一晩停車したトラックの中で過ごすことになりました。

しかし夜が明けてもエージェントは来ず。
「電話をするといまバスの中」と・・・


そのまま七日間。


バスのドライバーたちとは仲良くなって楽しく過ごしていたものの、
エージェントが現れないまままた週末に突入してしまい、またまたプッツン。

「悪いけど先に行くことにするよ」と宣言し、ルサカ行きのトラックに声をかけて回り、無事トラックをゲット!

しかしそのドライバーはぼくが昼寝している間に声をかけてくれることなく行ってしまいました・・。


またしてもタンザニア人っ!!!


そこから何だかんだすったもんんんだあって、結局バスに乗って首都のルサカにやってきました。


とりあえず首都に着いてひと安心。
(インド人と大喧嘩したけど)

友達のところで失ったカメラなどの物資補給を受ける予定なので、
荷物を待つ間、精神のアルコール洗浄(=忘却)を行いたいと思います。おわり。



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緊急停止!故障!破滅!もう勘弁してください・・ ~からの、最重要部品をゲットだぜ!!編~


ジャンボ!絶賛タンザニア北部を走行中。

500kmくらい続いた向かい風エリア。
あと一日走れば追い風にってとこで体をこわしちゃいました。

その原因は、愛用の革サドルブルックス。

長年の使用で伸びた革。張り調整ネジでも追いつかなくなりサドル前部の金具が脱落。
サドルの前方が5mmほど下がってしまったので裏から布を挟み込んで対応していたものの、
その布をちょっといじった結果、普段よりサドル前方が1~2mm下がった状態で半日走っちゃいました。

普段使っていなかった筋肉を使うことになったようで、日暮れごろには激しい筋肉疲労でまったく動けなくなってしまいました。

たった1~2mmの違いで!!
ほんと敏感すぎて嫌になっちゃいます。

とはいえお宿の安いタンザニア。
一泊300円の宿でがぶがぶビール飲みながら療養中。

明日出発して山を越え、目指すはミクミ動物保護区!
自転車で通れるサファリ。 ゾウさんキリンさんライオンさん!!
せっかくならタンデムに誰か乗せていきたかったけど、さすがにこっからで出会いはなさそう。
見つけたガゼルでも乗っけときゃライオンとの遭遇率上がるかなー?


さーてブログは3ヶ月ほど前の西アフリカバイク旅行。
かなり辛かった地獄の真っただ中で、バイクの専門用語も多く理解不能かもしれません。
おまけにしんどすぎてロクに写真も撮ってないのですが、まぁ記録の意味も込めてアップしときます。

あと2・3個記事をアップするといっきに旅が進んでいくのですが、個人的には一番しんどくも一番ディープに西アフリカを感じた頃でした。


そうそう、10月15日のNHK「地球ラジオ」に電話で出演するよ~!



d (1)
絶賛大不調の西アフリカバイク旅!!

ギニアの首都コナクリまでいけばきっとパーツを手に入れることができるはず・・・
そう信じて前だけ見据えて走りつづける過酷な道のり。

しかしコナクリ手前BOFFAで今度はスターターが故障。
修理ついでにしばらく滞在するうちにバイク不調のおおもとらしき原因を突き止めた(?)。

エンジンオーバーヒートでエンジン自体が熱膨張→変形し、
エンジン内の排気が冷却水路に漏れ出したことで冷却水が噴出し、パワーが出なくなっていた。

BOFFAでしばらく滞在し修理完了、いざコナクリへ!
・・とスタートして30分もしないうちにまたしても冷却水が吹き出して・・・

結局のところすべての故障は連鎖的に影響しあっているので、
一番最初の故障であるウォーターポンプからの水漏れを直さないことには、

冷却水が減る → エンジンオーバーヒート(エンジン熱膨張) → 冷却水噴出 → オーバーヒート → 初めに戻る

負の無限ループから抜け出すことができない。

ウォーターポンプの部品を求めて、コナクリまでの瀕死の行軍は続く・・・




d (2)
BOFFAからコナクリまでは100kmほど。
時速30kmほどで走っているので4時間もあれば到着できる。




d (3)
ギニアの首都コナクリは海に突き出した半島先端の町。




d (4)
国道から道を折れると、コナクリに向かって続く40kmのバイパスになった。

あいかわらず冷却水は漏れまくりで、10~15分ごとに水を補給しつつ進む。
水がなくなると民家やガソリンスタンドで水をもらいに走る。

中心に向かうにつれ、バイパスが渋滞し始めた。
スピードを出して走っている間は走行風でエンジンが最低限冷却されるけど、
渋滞でいったん停止してしまうと水温計の針はレッドゾーン目指して駆け上がっていく!

シート下や足元からゴボゴボと冷却水の沸騰する音が聞こえ、熱湯が噴出する。
バイクを路肩に止めるにも車がびっしり、路肩は乗り合いのバンが途絶えることなく発着してる。
歩道はというと露店がひしめき人でぎゅうぎゅう。

一刻も早くエンジンを止めないとオーバーヒートしてしまう!!
もし次ピストンが焼き付いたら、、、もうほんとうに終わり。バイクはただの鉄くずになる・・。

レッドゾーンを振り切りエンジンからキンキンと熱膨張したピストンのきしむ音。
はやく動いてくれー!もう水がないんだよー!!

詰まっている車をバンバン叩いて少しづつ動いてもらい、人だらけの路肩に突っ込む。
即座にエンジンを止めラジエターキャップを開けると、、ドッパーン!と熱湯の大噴射。

大パニックの野次馬さんに平謝りしつつ、水をもらえないかと付近を訪ねるも、
この辺りは水道が整備されていないらしく、貴重な水はあげられないと。

泣く泣くミネラルウォーターを買い、冷却水を補給する。
コナクリ中心部へは渋滞が延々とつづく。2Lのミネラルウオーターでは5分ももたない。
その5分間に走れるだけ走るしか!素早く出発!

・・・が、セルモーターが空回りする音。

BOFFAで修理したはずのセルモーターギヤ外れ。直ってなかったのかよ・・。

ここで修理するにもすべてのカウルと熱々のマフラーを外さないといけない。
どれだけ急いでも1時間はかかる。この炎天下、野次馬だらけの中で・・・


とりあえず人ごみから離れよう。作業できる場所を探そうとバイクを押して歩き始めた。
しかしそれに合わせて野次馬たちが着いてくる。ヤイヤイとうるさい。

「疲れてるんだ。頼むからついてこないでくれ」と伝えても一向に立ち去らない。

いいかげん腹が立ってきて「どっかいけよ!」と叫んでも、
シノワ(中国人)が怒ってるぜ~ゲラゲラ~!ヘイ!ブルースリー!アチョー!!と、よけいからかってくる始末。


気が狂いそうだ・・。


ちょっとしたもみ合いになりつつ、どうしようかと途方に暮れつつ何気にスターターを押してみると、エンジンがかかった!
エンジンをかけたまま水を放り込み、素早く出発する。


しかしバイクは常にオーバーヒートギリギリ!緊張状態がつづく。


少しずつ前進している間に日が沈み、少しずつ涼しくなってくると気持ちも落ち着いてきた。
コナクリ中心部へはまだ遠い。宿を探そう・・。



d (5)
BOFFAで仲良くなったニェレケ・ラマが教えてくれたモーテルへ。
一泊100,000GNF(ギニアフラン)=1200円。ちょっと高いけど、しょうがない。もう動きたくないよ・・。

しかし、チェックインは夜24時だと言う。
そんな時間にチェックインの宿なんて聞いたことねーよ!と、よく分からないフランス語で突き詰めていくと、
ここはモーテルという名の連れ込み宿。日をまたぐ24時までは1時間300円。つまりは「休憩」。
日が変わってようやく「泊まり」に入るらしく、今チェックインすると24時まで4時間×300円の1200円が余計にかかってしまう。

なんかすげー割高。 ケチるかぁ・・。

駐車場の片隅でうとうとしながら24時を待つ。ボスがやってきた。

ボス「君は日本人か?ヨシか?」

ぼく「そだよー」

ボス「(従業員に)お前ら! おれのゲストになんてことしてんだ!」

ぼく「???」

なんと、このモーテルの経営者はニェレケ・ラマのお兄ちゃんだった!
ラマから友達の日本人がそっち行くかもと連絡がいっていたようでいきなりVIP待遇に!




d (6)
翌朝、起きると昼の12時すぎ!!

昨夜はラマのお兄ちゃんとビールを飲んでて、、、 覚えてないや。

チェックアウト時間を過ぎてるので慌てて荷物をまとめお兄ちゃんに謝りに行くと、
許してくれたどころか、「友達じゃないか!」と宿泊代金すら受け取ってくれなかった!

うぅ、、ありがとう・・・。
とくに厳しい状況だったのもあって親切が身に沁みる。

ニェレケ一家はギニア山奥の貧しい村のお家。
何よりも教育が大事と、兄弟それぞれが勉強をがんばりお兄ちゃん二人は国立コナクリ大学卒。
ラマも教育水準の高いBOFFAの公立高校で学びながらお金を稼ぎ、大学を目指している。
どうしようもない貧しさを悲観したり諦めることなく努力し、恐れず挑戦する姿勢。

旅の中で個人的に閉塞感を感じていた「アフリカ」。
そんな中でもこんな若者もやっぱりいるんやね。出会えて知れてよかった。

ギニアの未来ははニェレケファミリーにまかしたぜ!! ←誰?




d (7)
ニェレケブラザースと盛大に別れてコナクリ中心部を目指す。
渋滞のない時間帯に半島先端のコナクリ中心部にたどり着くことができた。

しかし町中では宿を探しながらトロトロと走るのでバイクは常にオーバーヒート寸前。
バイクを置いて歩いて探そうと思っても、盗難が多いらしくどこもバイクを置かせてくれない。
げっそりしながらバイクを押し、ガイドブックに載っていた宿、事前に調べておいた宿を回る。


ぜんぶ潰れてるとか・・。


コナクリでは郊外にモーテルの集まるエリアがあって、結局そこにしか安ホテルはないよう。

昨日通り抜けてきたあの地獄を戻るのか・・・
ニェレケファミリーのモーテルに戻るという選択肢もあったけど、
たぶんお金を受け取ってくれないやろうし、なんか悪い気がして他のモーテルを探すことにした。




d (8)
中心部から15kmほどでいくつかモーテルの看板はあったけど、どこも道を入っていった奥にあるよう。
パワーがない今のバイクの状態で人だらけの未舗装路に突っ込んでいく気にならず、どんどん郊外へと離れていく。

下り車線は渋滞も少なく、オーバーヒート寸前と水の補給とを繰り返しつつ、結局30kmほど戻って再びモーテルのないエリアに入ってしまった。
引き返すしかないかぁと思いつつの水補給。

ん??何かおかしい? 水漏れが悪化してる?

ペットボトルからそそぐその勢いのまま水がドバドバ漏れていく。
エンジンをかけて走り出すころには漏れる水すらない状態。もうエンジン掛けられへんやん・・。

間の悪いことにこの辺りは長ーいアップダウンが続いている。
もし今いるこの坂を下って谷底へおりてしまうと、そこで身動きが取れなくなってしまう。
バイクは坂を押して上がれるような重さではない。

来た道を戻るのは上りになるので不可能。
できるのは、惰性で坂を下っていくことのみ、、、




d (9)
MOTEL「THE CHANEL」

奇跡!モーテルの看板がっ!!




d (10)
モーテルへはバイパスから折れて荒れたダートを下っていく。

不吉なことが頭をよぎる。
もしモーテルが泊まれないような値段だったら、
もし宿泊拒否をされたら、、、このダートを押して国道へ戻ることは不可能。

ようするに行くしかねぇ! 何がなんでも泊まるしかねぇ!!



d (11)
ゴミだらけの湿地帯を横目に、水際まで下ってきた。

上り坂ありませんように!泊めてくれますようにっ!!




d (12)
THE CHANEL到着。 あっ、工事中・・・




d (13,)
かと思いきや!ムルワカさん似のジョンがお出迎え。営業してるよう!おまけに高くない!!
おまけにバー併設でビールが飲める!!!やったー!!ぐばー!!

ちなみに一泊80,000GNF(ギニアフラン)。1000円ほど。
意識なくなるまでビール飲んだろうと思ったけど、
通された部屋が壮絶に汚くゴキブリだらけで逆に意識が冴えわたる☆




さてバイクは完全不動状態。
水漏れを起こしてるウォーターポンプを開けてみると、メカニカルシール部のベアリングが完全に破断。
暴れ回ったシャフトがシールを破壊し、水をシール(塞ぐ)するはずが、完全にツーツーで水が通り抜ける状態になっていた。

ここまで盛大に壊れてしまうと、いくら工夫しても代用部品を作り出すことはできそうにない。

この町にスクーターなんて一台も走っていないけど、奇跡を信じてコナクリへと通う日々が始まった。




d (14)
コナクリの中心部にあるバイク屋、部品屋を回る。
こっちのバイクは究極にシンプルにできているので(安く、修理しやすくするため)、
ウォーターポンプのあるバイクというのがそもそも理解できないよう。

メカニカルシールという単語も、フランス語になるとたぶんぜんぜん違う言葉に代わってるみたい。


部品探し2日目、昼過ぎ。
今日さがして見つからなかったらバイクを捨てよう・・。

中心部から捜索範囲を広げた5kmほど郊外。
30軒ほど周ったけど、どのバイク部品屋にも他車種用すらない。もうダメなのか・・。
道に迷ったついでにご飯でも食べようとレストランを探していると、大規模なバイク修理屋に通りがかった。

奥の赤いパンツのおっさんがボス。ダメもとで部品を見せてみると、
「あるよ」と。「ポンパ du ローだろ?」と。


ポンパ du ロー。ポンパ du ロー・・。


ウォーターポンプ!!


いやーないない。古い日本製スクーターのそれも特殊部品。
スクーターがないこの国でしかも場末の小汚いおっさんが知ってるはずがない。


しかしおっさん、金をよこせば買ってくると言う。それが3000円ほど。
エンジンのピストンが500円もせずに買えるこの国で3000円!?怪しい・・・


しかししかーし!
このおっさん以外に何一つ手掛かりがないのも事実。
バイクを捨てるか、バイクに3000円足して捨てるか。 たいした違いもない。




d (15,)
結局おっさんに乗っかってみた。
ちょっと待ってろと出かけたおっさん。これがなかなか帰ってこない。
あまりに暇なのでバイクの修理を手伝って時間をつぶす。

2時間ほどしてやっと帰ってきたと思うと、おっさん手ぶら。何か言い訳をゴニョゴニョ。
金返せ!と詰め寄ると、「部品は見つけた。しかしあと1000円足りない」

うぐぐ、、ほんとうかよ、、足元見やがって、、、 

悔しいけど他に手段はない。投げるように100,000GNFを渡す。




d (16)
それからまた1時間。

おっさん今度はいけいけの兄ちゃんといっしょに帰ってきた。
ぼくが怒ったら力づくで抑える作戦か・・・??




d (17,)
しかしそのおっさんがポケットからおもむろに取り出したのはまぎれもないウォーターポンプメカニカルシール!!

ウソー!!! でもどうせぼくのスクーターには適合しないんでしょ??

パッケージの裏を見ると「HONDA PANTHEON125、150」 バッチリじゃーん!!!

奇跡だ!いったいどこで見つけてきたんだよおっさん!!
ありがとう!スパーメルシー!グラシアス!!!!

これさえあれば水漏れが根本的に治せる。
熱膨張で歪んでしまったエンジンも、ヤスリで平面を出すように研ぐことが可能だと分かっているので、

水が漏れない → オーバーヒートしない → エンジンが歪まない(排気が漏れない) → 水が漏れない!!

ハッピーの無限ループや~!!!
スクーターで旅できる!ガーナのあの子に会いに行けるー!!
ぼったくられてるのは分かってるけどさらにチップまであげちゃう気分の良さ!!
vivaコナクリ!!vivaおっさん!!




d (18)
うれしすぎて見かけた高級レストランに飛び込んだー!!

メニューを見て正気に返る。高すぎました(笑)
一番安いサンドイッチと、お祝いビール!!




d (19)
改めて部品を眺めてみる。右の列が新品。

水漏れを防ぐゴムとバネが合わさった部品は、タイヤのチューブから切り出しボンドで成形したものの、
バネにはまらないほどに摩耗している。

回転するゴム部品と金属プロペラの間で水を塞ぎつつ摩耗しない謎の特殊プラスチックのワッシャー。
ヒビが入って割れる寸前。

水を循環させるペラに限っては、内部で暴れ回ったせいで羽が一つを残して根元から折れてしまっている。

よくこんな状態で1500kmも走ってこれたよ・・。



さぁ!この部品を組み直せばすべてハッピーおっぱっぴー!!

最低最悪の地獄に一筋の光・・・ 

どころかエレベーター見つけちゃったよ~!!ぎゅうぅぅーん!
ガラス張りで景色サイコー!! ボタン押し係のお姉ちゃんワイカー!!


チーン。

そのドアの開いた先は・・・





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