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現代日本の秘蔵っこ、磯田よしゆきの自転車世界一周旅行

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チャーター船探しとオヒギンス出発までの軌跡 ~一大決心編~

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カルテラアウストラルのゴール・オヒギンス村に着いたけど、
その日は遅かったので宿代をケチって町の外でキャンプし、次の日改めて村に入る。


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ホテルはどこもシーズンオフで閉まってるか高く、結局いちばん最初に聞いたホステル、El Moscoに。


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おしゃれな木造2階建てで、壁には自転車用品がかかってる。
管理人のサビエルはもともと自転車好きやったけど、この宿でたくさんの自転車乗りが楽しそうに話すのを聞いて、
自分もお金をためていつの日か自転車で南米を旅するのが夢なんやって。


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雪山に囲まれた町。


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空港は原っぱ。


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展望台があるというので上ってみる。


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10分歩くだけで町も雪山も見える絶景ポイント。
あったかかったら弁当広げて友達集めて宴会でもしたいねー。

大阪にも欲しいナイススポットです。


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サビエルに教えてもらった展望台のさらに先に続く道。


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ズンズン進むと、


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山の中に突然現れる小川の流れるきれいな野原に出た。


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いろんな景色を求めてブラブラ。


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向こうの山の麓に見えるのがオヒギンス湖で、
あの湖を渡る船を探しにきたわけです。


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森の向こうに白馬が見えたような気がして追っかけたら森の奥で迷った。


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道なき道を下って町に戻る。
外は寒いけど宿の中はまきストーブであったかい。
さとうたっぷりのあまーいコーヒー、タバコ。幸せ時間。

El Moscoはシーズンオフでお客さんぼく一人やけど、サビエルの友達が入れ替わり立ち替わりでやってきて、
旅の良さとか音楽とかを語りつつワインを飲み、そして、、


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露天風呂に入る!!
ついでにフィンランディア式のサウナまで!!

写真は撮り忘れてこれは外側やけど、5人くらい入れる桐っぽい木でできたおしゃれスパがあるのだ!!
よっぱらいつつ入る露天ぶろは最高やったー

写真撮り忘れたけど(笑)



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そんな宿は間違いなくGOOD TRIP ROCK'NROLLに登録だ!!


ってかてか!
オヒギンス滞在を満喫しちゃってるばあいじゃねー!

この町に来たのは、シーズンオフで終わっちゃってるオヒギンス湖を渡ってくれる船を、
札束積むなり土下座してでも見つけるために来たのだ!!


5つくらい前の日記に書いたことやけど、ってか思いっきり切って貼ったしてますが(笑)


オヒギンスに着いたのは土日でオフィス関係は軒並み休みやったけど、
サビエルや友達たちに話を聞いたり電話を掛けてもらって情報収集。

すると、さっそく吉報が飛び込んだ。

オヒギンスから湖を渡った向こう側へ、木曜日に役所関係の船が出るらしい!
5日は待たなあかんけどとりあえず向こうには渡れる。はぁ~良かった~

ひと安心。





その日の夜。

船は見つかったけど、渡った先のアルゼンチンとの国境が閉鎖されてるらしいとの情報が入る・・。

こればっかりは土日じゃ役所が閉まっててそれ以上の情報が入ってこないので月曜日を待った。



するとすべてを覆す地獄な知らせ、、、



次の船は来月5月の5日になった。
そのかわり、国境は月末まで開いてる。4月末まで。 4月末・・・

なーんでやねーーん!!

10日待って船に乗ったとしても、その先の国境は閉まってるので先には進まれへん。

ぜっっっっっっっんぜん意味ないやんw





ちょっとこりゃ情報入って来るのを待ってても何がどこまで確かかわからんので、自分の足で確かめに町を周った。

まず船会社。
5月5月が今季最後の船。40ドル。

役所&軍警察所
国境はやっぱし4月いっぱいで閉まる。
それと、頼んでみたけどさすがに軍警察の船は出してはくれへんかった。

もっかい船会社。
5月5日の船に乗り、無人の国境を素通り、つまり密入国でアルゼンチンに抜けたい。とぼく。
ってのも、数週間後にはまたチリに入るので、その時にもっかい入出国をすればパスポート上では何も問題ない。
アルゼンチン内におる時にパスポートのチェックを受けたりすると問題になるけど、
そんなにパスポートを念入りにチェックされることもないし、これしかないかと思った。

でも、ここは一応ちゃんとした国チリ。
船会社の人に、犯罪にかかわるようなことはできひんとあっさり断られる。
そりゃそーだw


万事休す。うーん、参った・・。


こうなりゃ、港に行って船持ってる人に直談判しかねー!
札束でほっぺたの一つも叩きゃあ首ふるやろ!


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村から7km離れた港へ。、
ぼくの中でオヒギンス村の港は、町の規模に比例してうらぶれた漁村で、
煙草を口の端でくわえた漁師のおっさんが座り込んで網の補修でもしてるイメージ。

それがオヒギンス湖。実はすげーデカイ。
対岸っても40km近くあって、船で2時間以上かかるらしい。
最悪釣りに使う小さいエンジン付きのゴムボートでもええかなって考えてたけど、
こんなデケー湖でちっせーボートなんて浮かべらんねぇ!!

きれいなエメラルドグリーン色したオヒギンス湖は、風が強く白波が立ってて、港には大きな船しかなかった。
港に泊まってたのは、50人くらい乗れそうな船会社のもの、車を運ぶフェリー、軍警察の軍艦みたいな船。

一般人の船なんてねー・・・



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村に戻って、

チャーターに応じてくれそうな船会社の情報を得たけど、船が大きくて燃料費もかかる。
しかもそれを払うの乗客はぼくひとり。数百ドルになると言われ、あえなく・・。


完全に対岸に渡る道は断たれた。
サビエルはもうアルゼンチンに抜ける他のルートを考え始めてる。

まぁ、、しゃーないか。
今回のカルテラアウストラル、冬の到来との追っかけっこで天気も悪かったし、
急いでたからゆっくり釣りキャンプをするってのもあんましできひんかった。
だから、またいつの日か、しっかりしたシーズンに時間をかけて満喫しに来ようって考えてた。いつの日かね。
やから、ここでフィッツロイのほうに渡られへん悔いも次回に持ち越しでえっか。


そう考えると、さー!どこまで戻ればアルゼンチンに抜けられる!?

地図で見るとオヒギンス村から来た6kmの山の中にポツンと、Paso Mayerという国境がある。
でもここはもう閉鎖されてるとの情報を数日前に得てた。
その次はというと、、、
230km戻ったCochraneの町からアルゼンチンに向かう国境。


230・・。








230km!!!





カルテラアウストラルは最後のこの230kmが一番辛かった・・。
景色はそのぶん一番良かったけど・・ 通るの2回目やし・・。

サビエルに着いてきてもらってもっかい軍警察へ。
近いほうのPaso Mayerを通れるかと聞くと、なーんかはっきりせん。
なんでも、軍人は通れるらしい。
ってか、軍人はべつにその国境を越えてアルゼンチンとチリを行ったり来たりするわけじゃなく、ただそこの警備に行くだけ。

このPaso Mayer。どんな地図で見ても(後からGoogle Mapで見ても)、道が途中で切れてる。
しかもチリ・アルゼンチンの両側ともに。

道路(もちろん未舗装ね)が途切れてから登山道みたいなトレイルがあるだけやから、
自転車じゃ荷物と自転車とを交互に運んで何往復もせなあかんとか、
人ひとり渡るのが精いっぱいの細ーい橋が30m続いてたり(どんなんやねん)、
いくつかの川を中に入って渡ったりせなあかんらしいけど、
その川を越えるのにもこの季節は水量が多くて一般人が渡れる状態じゃないらしい。

なーんかどっかで聞いたような道やなw。

まぁだから、そんなところにさらに自転車で来るなんてことは何か起こっても命の保証ができひんから、
いさぎよく230km戻ってくれ。と。


宿のスタッフ・サビエルが食い下がってくれ、角刈りの軍人さんがいくつか電話をかける。
国境警備の軍人に現在の川の水位とか雪の状況を聞いてくれ、条件付きで国境越えを許可してくれた。

その条件というのが・・・


川の水位が上がる前の早朝に国境を超えろ。


空が明るくなるのが朝8時ごろ。
山に入れば氷点下。
朝は必ずひどい雨が。

ってことはつまり、
雨か雪の降る氷点下の中を、懐中電灯たよりにして川を渡ったり自転車担いだりして、早朝に!8時までに!国境まで上って来いと。



無理・・ それは無理death。 朝起きれまへん。 ってか危なすぎます。



しかしチーノ、他に方法はないんだよ。






・・・。








COCHRANEまで戻るより、ぜったいキツいやろうけど訳のわからん国境越えのほうがなんかおもろそう。



行くか。



自転車世界一周なんて情報収集と完璧な装備があれば誰でもできること。
みんなと同じ道走って同じとこ泊ってやと旅の刺激がなくなってくる。
男なら誰もやってないことへの好奇心には負けちゃうべきでしょ!?


ってなわけでいっちゃおーぞ!謎の国境へ!!


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さー出発。
この日もたまげるくらいの大雨。
でも出発を決めた時のテンションはまだ残ってる。

フル防水装備でしゅっぱーつ!

・・・の前に、、このホテルのことで書いときたいことがR!!

管理人サビエルの素敵な人柄。

オヒギンスに着いた時、持ってたチリペソはほとんどなく、15000ペソ(30ドル)だけ。しかもこの町にはATMも銀行もない。
そしてこのホテルは一泊ドミトリーで8000ペソ、キャンプで5000ペソ。
これでもこの町で最安。

ドミやと1泊しかできひんから、ドシャ降りやけどテント泊にしとくよ。と言うと、
今はお客さんがおらんし、ドミで寝ていいよ。代金のことは後で考えようか。と。

むっちゃありがとーサビエル!!むっちゃグラシアスとお言葉に甘える。

それから3泊してチェックアウトの時、3泊ドミで寝かせてもらったので本当なら代金は24000ペソ。
前日に商店で買い物した時にUSドルが使え、お釣りをチリペソでもらえたから、
ちゃんと払えるだけのお金を持ってた。
やのに、テント3泊分の15000ペソにしてくれた!
そのお金を手渡した時、
「自転車の整備を教えてもらったり、いっしょにお酒飲んで楽しかったよ。
これは日本からきた友達へのプレゼントだ」
と、5000ペソ渡してくれた。

宿泊代を安くしてくれたからとかだけじゃなく、いつも、メシ食ってるか?酔っ払ってるか?と気遣ってくれた。

ラティーノには珍しいうるさすぎひん落ち着いた雰囲気が、一緒にいる時すごい楽で、ほんまいろんな話をした。


強ーくサビエルの手を握ってお別れ、出発。
何度か振り返りながら数日前に来た道へとこぎ出す。


20分ほど走ったところで、Yoshi~!と叫び声が聞こえた気がした。
振り返ると、ドシャ降りの中自転車ともどもドロドロのサビエルが、ぼくが宿に置き忘れたジャケット持って立ってた。


最後の最後までありがとう、サビエル(笑)
オヒギンスにお越しの際はぜひ、El Moscoへ!!



毎週登場してます! NHK「地球ラジオ」
I'm apearing on this NHKradio program!
http://www.nhk.or.jp/gr/shoukai/


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| PATAGONIA | 06:00 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

ザビエルさんめっちゃいい人!そうゆう素敵な人に出会えるのはよっちゃんの人柄のおかげかなぁ!

あと、わたくし事ですがランドナーデビューします

| 虫っこ | 2011/05/29 15:59 | URL |

サビエルやばいね~
虫っことか一発で惚れると思うで。
ってかランドナー!!なんでやねん(笑)
ほんま虫がどこを目指してるかぜんぜんわかれへんわ・・。

どこのん買うの?
店のおっさんに勧められたのを買う前に、値段・材質・コンポーネント・仕様・サイズなどなど教えてくれたら適当かどうか判断したるよ。
とりあえずサイズだけは絶対妥協することないように!!

| 磯田よしゆき | 2011/05/30 02:55 | URL |

だってロード嫌だったんだもん。
目指すとこなんて常になんとなくよ!!!

よっちゃん憧れ症候群かもw


市販のぢゃ虫サイズなかったからセミオーダーみたいなやつよ。
だからサイズはとりあえず大丈夫なのだ!


| 虫 | 2011/05/31 18:41 | URL |















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