熱狂とともに駆け上るラルプデュエズ、狂乱の祭り (ツールドフランス観戦記その3)

さぁツールドフランス第20ステージ、ラルプデュエズ峠当日。
ここでは数多くの名勝負を生んできたこの峠を自転車で上り、観戦するというのが正しい観戦方法。
約13km、平均勾配約9%の坂道を数百、数千のサイクリストが上っていく。
昨日出会った世界一周組サイクリストの大坪さん、バックパッカーの出口くんにタンデムに乗ってもらい、
ぼくらも朝8時、上り始めたのだっ!!

約13km、9%と言っても日本の峠と違ってコーナーで勾配が下がり、ほぼ平らになっている。
そのぶん平均勾配は下がってるはず。
ペース的には、スタートから8kmくらいまで10~11%が続き、その後8%あたりに落ち着く。
コーナーごとに偉大なチャンピオンの名前が冠され、その国の人々が陣取って応援する。
特にオランダコーナーは有名。

まだ笑う余裕があるので序盤。

一回目の休憩は4分の1くらい、スタートから30分後。
遠くに見える村がスタートしたキャンプ場のあるところ。

オランダコーナーではビールを売る屋台が出て音楽がかかり、別のお祭りにきたよな感じ。

いいテカリの出口くん。
荷物満載(中身はほとんど抜いてますが)のタンデム自転車で上っていくとまぁ目立つもので、
他の人よりもひときわ大きい声援がかかるので右に左に手を振り愛想を振りまきながらの登坂。
ジュースをくれる人がいたり自転車を後ろから押してくれる人もいて、
こっちも異常なテンションになってきて、坂道のしんどさもどっかにふっとび、
この普段じゃぜったい上れん坂を楽しいとすら思えてくる。ラルプデュエズあるある。

このラルプデュエズ峠、今年の集客は10万人なそうな・・。
わずか13kmの道路に10万人!!
自転車で上ってくる人の列は切れることがない。
老いも若きも関係なく、おのおののペースで上っていく。

3分の2ほど上ると森林限界を超える。

上りきったー!!!
なんかぼくすげーデブですが、さすがにこんなに太ってない(笑)
気圧が低くてむくんでるだけですからっ!!

これがこのステージのゴール!

4時間も前だってのにゴール付近はこの混雑!

ツールドフランス公式ショップ。
ドリンクボトル8ユーロ
Tシャツ20ユーロ~
サイクルシャツ80ユーロ~
サイクルシャツの高さはなんだ。

表彰台。
今日の最後に真ん中に立った人が、今年のツールのチャンピオン。

ゴール付近にいた、カレー大好きフランス人(カレーは町です)

上りきった後は、峠から下って観戦場所を探す。
ゴールに近いとこよりもレースに重要な動きのある場所、
そして見通しの良い直線道路の最後あたり。
人だらけの道でそんな都合のいい場所・・・あるもんです(笑)
陣取ってビールを開け、後から上ってくる人をさっきぼくらがしてもらったよう応援する。

今日もやってきましたスポンサーキャラバン! ジュース!!

ハリボー!

カルフール!

レースも近づいてきてみんなそわそわ。

さーやってきたぜー!レース集団!!
ちなみに、今年のツールドフランスの順位状況を説明すると、
歴代優勝経験者の4強の争いに。
大本命のイギリス人、フルーム。強いのは認めるけどなんとなく面白みのないイギリス人。
スペイン人のコンタドール。彼もなんとなく盛り上がりに欠ける。強いけど。
イギリス人のニーバリ。ラフなプレーがあったり賛否両論ながら、イタリアから旅してきたので贔屓のレーサー。
90%以上がヨーロッパ人のロードレース界に殴り込みをかけたコロンビア人のキンタナ。
白人系南米人でなく、ガリガリに黒い土着系南米人で、身長もぼくより低い169cm。なんか応援したくなるよね(笑)
この日の時点で優勝争いは1位がフルーム。
2位に2分30秒差でキンタナ!
その後は5分以上の差がついているので実質優勝争いはこの2人に絞られた。
イギリス人を鼻持ちならないと思っているフランス人(ってか他のヨーロッパの国々も?)、
みんなキンタナの逆転優勝に期待してる。
気になる日本人選手はというと、
ここのところ毎年2人出場していたのに、今年は2人とも怪我で直前に出走取り消しに・・。
1位選手が来るところから4位集団くらいまで、有名選手だらけの動画はコチラ~!!

谷間を上って現れたヘリの爆音とともにレース集団到来だよー!
観客は道路の中央までせせり出てその間を縫うように上ってきた1位の選手はフランスのチームFDJのフランス人、ピノ。
総合争いにはかかわってないけど、ツールの名所でのフランス人の活躍に歓喜の声があがる!
2位は誰だかわからんレーサーが通り過ぎ、みんなぽかーん。

そして3位で上がってきたのが我らがキンタナ!!ものすごい歓声!!
アレー!!!バモース!!!キンタマー!!!
興奮しすぎて後姿しか撮れてまへんでした。
キンタナが通り過ぎると観客の興味は2分30秒差のフルームがいつ上ってくるか。
フルーム来るなー!フルーム来るなー!とみんなでお祈りの時間。

しかしキンタナから40秒ほどでフルームが来てしまう。
偉大なレーサーにも関わらずわき起こるブーイング!

イギリス人の横でブーイングするおっさん。

キンタナと40秒ほどの差でフルームがきたものの、
疲れからか、受け続けてきたブーイングのせいか、うつむき苦しそうな走り。
キンタナとの差は開いているはず!

その後は総合順位に関係のない選手たち。
ここまで20日間に渡って戦い抜いてきた選手たちに大歓声。

まぁまぁいい順位で上ってきたスイス人選手。
スイス人の熱狂的なファンの前で立ち止まり、あろうことか自転車を降りてビールを一気!!
これって反則になんないの??
まぁドーピングじゃあないよなー。盛り上がったし、まいっか。
そんな一部始終の動画はコチラ!!

サンマリノを出てからフランスに入る道がなかったりヒッチハイク失敗したり道が塞がってたり、
もう間に合えへんかと何度も諦めかけたけど、足掻いてトライしてなんとか間に合うことができた。
世界最大の自転車レース、その中でも特別なラルプデュエズを自分で上り、レースを見ることができた幸せ。
ただひとつ、ただひとつ心残りがあるのは、日本人選手が出場していなかったこと。
件のビールを飲んでったスイス人レーサーにしても、世界中から集まった10万人の観客はみな自分の国の選手に熱狂的な声援を投げかける。
自分の国の選手じゃなくてもキンタナ、ニーバリにのどから血が出るくらいに叫んで興奮した。
それがもし日本人選手だったら・・・と想像してみる。
旅の中でタイミングが合えばもう一度ここに戻ってくるというのもアリかもしれない。
ただ、今回は一緒にタンデムで上ってくれたのが出口くんだから上れたという面もある。
ペースが乱れることも落ちることもなくこぎ続けてくれた出口くん。
日本でも自転車に乗ってた経験があるからこそ。
そして同じく世界一周組の大坪さんはスピードの遅いぼくらのタンデムを後ろから押してくれた。
二人にビッグサンクスっ!!

さーてお帰りはこちらー
大混雑の帰り道。
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| FRANCE - 43 SWISS | 01:55 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑
気がついたらツール・ド・フランス着いてたんだね
ミソのことだからきっと間に合わないってオチかと思ったけど坂登ってるときにジュースもらったりとか人気者じゃん☆
| おれ佐藤 | 2015/08/11 02:20 | URL |