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現代日本の秘蔵っこ、磯田よしゆきの自転車世界一周旅行

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モロッコの騎馬祭とスペイン語を操るベルベル人との出会い。


てぃっす!
新年あけてしばらくたちますね。
冷蔵庫のお餅、カビ生えてませんかー?

こっちは新年感ゼロのサハラ正月を満喫中です。
むりくり新年っぽいことを探すとすれば、町の人たちがちょっと優しいことくらいかな。
新しい1年の始まりだし、中国人を差別罵倒するのもほどほどにしといてやるか。
石投げるのは七草粥くってからにしよー
くらいの感じです。まだ石はくらってません。

モロッコ大好きっ!!

というのは半分くらい冗談で、
ほんとに今いる町はひさびさいい感じ。
大人たちがちゃんとしてます。ってか親切。これぞモロッコ人って感じ。
(それに比べて女と子供は・・・)

まぁサハラは平和です。←

そんじゃー1.5か月くらい遅れの自転車旅日記をどーぞー!



g (1)
モロッコ中部くらいまで走ってきた。

有名観光地巡り、シャウエン、フェズ、メクネスときて、お次はマラケシュ。

モロッコ人に尋ねてみたベスト観光地。

そのマラケシュを目指す道中のオハナシだよー



g (2)
素晴らしい景色と星空キャンプを満喫した山岳地帯から降りてきた。
地平線まで見渡せる標高400mほどの大平原が続く。

自転車で走ってみると、海に向かってゆるーく傾斜があって、
たまに枯れた川筋に向かってどかーんと下って上りかえすようなのが現れる。

アフリカの砂漠地帯に近づいてきてるなーと実感。



g (3)
高圧電線の塔をあちこちで建ててた。

一人の作業員がパーツを滑車で吊り上げ、あとの二人が組みつけていく。

完全手作業、しかもたった三人であんなデカいの建てられるってすごいよね。たまげた。



g (4)
荒野に先に集落のようなものが見えた。

なんとなく人の暮らす集落とは違う印象を受けたので寄ってみた。



g (5)
日用雑貨のお店。
でもなんか集落のお店ではない感じ。出店のような?



g (6)
中に入ってみるとなんだか運動会のような??



g (7,)
お馬さんがいっぱい!



g (8)
運動会の本部テントのようなのとお馬さん・・・

遊牧民のテントかっ!!

こんちわー



g (9)
ボウズ、これはオレたち民族の年一回のハレの舞台なんだぜ!

どうやら普段は畑を耕したりしてる騎馬民族?ベルベル人?が、
伝統衣装をまとい、装飾を施したモロッコ馬(デカい!)にまたがり一堂に会す騎馬祭らしい。

いつからやってるのか誰も知らないくらい大昔から続いてるらしい。

いろいろ説明してくれた兄ちゃんの集落に混ぜてもらう。



g (10)
突然号砲が鳴り響いた。

横一列にならんだ騎馬が一斉に走り出し、横一列を保ちながら駆けてきた。
牧場のお馬さんより一回り大きいアラブ馬。しかし俊敏で砂煙を上げながらの大迫力!

馬場の半分くらい来たところで突然レースのようにそれぞれが猛然と銃を掲げ一着目指してスピードを上げる。
400mほどの馬場を走りきると雄叫びとともに空に銃を放ち、観客から大歓声が上がる。

レースではないようで、出身集落の者に歓声を送り、うちの馬はどうだとかあの若者は堂々としてるだとかを
親戚友人知り合い他人が一堂に会してミントティー飲みつつワイワイ語り合っていた。



g (11)
意気込みすぎて落馬する人も多数。

放馬しても、みんな馬の扱いに長けているので大事になることはなかった。



g (12)
ボウズ見たか!1着だったぞ!!

正直なとこ、同じような衣装来てるのでまったく見分け付いてませんでした・・。ごめんちゃい。

休憩がてら1時間ほどテントで過ごさせてもらい(写真NGだった)出発。



g (13)
天気が崩れてきた夕暮れ時。
早めにテントを張ろうにも、道路から隠れられる起伏がいっさいない大平原。

とりあえず国道から離れようとあてもなく1kmほど自転車を押していってみると、川が流れていた。

一段低くなったところにテント設営。なかなか快適。

しかし食料と水がほとんどねえ!
そういや今日はどっか町についてシャワーでも浴びるつもりやったー
降り出しそうな雨のおかげで早くテント張ることで頭がいっぱいなってすっかり忘れてました。



g (14)
パンだけかじって眠りについた夜。
明け方雨が降り始め、翌日は雨。

お腹減ったー!けど雨の中走るのはやだなー・・。
雨が上がったら隙をついて出発しとりあえず次の集落まで走ろうと、
雨水を集めてコーヒーを飲みつつ雨空をにらむ。 雨の止む気配なし。

気を紛らわそうと帽子が飛んでくのを防止するための紐をつけたり鞄の補修をしたりして気づけば夕方!



g (15)
今ごろになって雨がやんできたけど、もうすぐ日暮れ、、、

もし今出発したとして町に到着するのは真っ暗になってからやろう。
でもお腹はへったしなぁ。

出発すべきか否か。むむむ・・。

どわーヤギ!!!



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テントもヤギー!!



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自転車はダメよー!!



g (18)
か、、囲まれてしまったぁー!!(りぽぽ)



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ものすごい数のヤギ、ヒツジを放牧してたのはジャンとお父さん。

ちょっと田中義武に似ているジャンはぼくと同い年。スペイン語が話せたのには驚いた。
放牧で生計を立てる人たちは草の生えている場所を求めて晴れの日も雨の日も歩き回る。
仕事柄、土や泥、家畜の糞などで服は汚れて見た目は悪くなる。正直お金持ちに分類されるような人たちという認識はなかった。

その彼がスペイン語を操るのが不思議で聞いてみると、旅行でスペインを一度訪れただけという。
大好きなサッカーチーム、バルセロナとレアルマドリードとの試合を見に行く旅行。
けっしてもぐりで働いていたという訳でもなく、幼いころからの夢だったスペイン旅行のためスペイン語を習得したらしい。

立ち振る舞いは羊飼いの人たちのそれと変わることはないけど、ものすごいポテンシャル!!

それにしてもそもそも、羊飼いの人が自由旅行でスペインに行くなんて贅沢は可能なのか・・?

よくよく見てみるとジャンは高級そうな腕時計をつけていた。
それにこのヤギ・ヒツジの数!
200頭を越えるだけの家畜を所有するとなるとかなりの財産になる。

それも尋ねてみると、親父から家畜を受けついだ時はもっと少なかったらしい。
独学でスペイン語を習得したように、子が子を産んで数が増えていくよう考え行動してきたんやろう。


彼のような人材が一般企業で働いたらメキメキ頭角を現すんやろうなー。と一瞬考えてしまったけど、
それはぼくらの民主主義的な価値観での話。

彼はスペイン語フランス語が話せ、何より利口。
無い物を羨んで悪態をつくのではなく努力して手に入れようとする向上心が彼にはある。

そうしてある程度生活にゆとりのできた今でも、彼は町に出ることを選ばないという。

「この地で親と奥さん、3人の子供たちと暮らしているのがほんとうに幸せだよ。
 そのおかげでこうして君とも出会えたんだし。」



g (20)
食料のないぼくに、「今朝絞めたての羊だからおいしいよ」と、
4km離れた家まで戻ってご飯を持ってきてくれた!!

雨に濡れながら、ドロドロの手でラムのタジンを分け合って食べた。

食べてるとなぜだかうれし涙があふれて止まらなくなった。



g (21)
旅とは自分の知らない物、事に出会うこと。

その中で現地人との出会いはその目的の大部分を占める。

さらに自分の想像を上回る素晴らしいもの、それまで自分が経験してきた物差しでは計れないこと。

ほんとうに数少ないそういったことに出会えた雨の大草原でした。





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| 46 MOROCCO | 07:38 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

赤い大地と青い空、サイコー‼️いい写真です💓

| ゆ | 2016/01/16 09:28 | URL |

ゆさん
ありがとうございまーす!
今いるサハラはすべてが砂っぽく、おまけに飛砂で青い空まで白っぽい色の薄ーい世界です。
しばらくは白い景色と日に日に黒く焼けていく僕らといった旅が続きそうです。

| 磯田よしゆき | 2016/01/16 22:39 | URL |















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