現代日本の秘蔵っこ、磯田よしゆきの自転車世界一周旅行

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ギニアジャングルと人々の暮らし ~エボラが始まった場所にて・・ 編~


sgf (1)
現在は2017年1月25日。
南部アフリカのボツワナ、首都のハボロネでJICA隊員さんの家にお世話になってます。
昼間からビールを開けてソファでくつろぎ、ときおり猫をなでなでしながらのブログ更新。

この先、南アフリカに入ると物価が上がってキャンプ場すら1000円以上。なかなか泊まれなくなるので
こんなリラックスして過ごしてられるのもゴールのケープタウンまでで実質最後かも!?
こっからはずっと山岳地帯が続くし南アの治安といえば修羅の国・・・

明日からのおれ、、、がんばれっ!!


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7か月くらい遅れてますが巻き返しを図ってます西アフリカスクーター旅ブログ!

タンザニアで外付けのHDDを盗まれたので、幸か不幸かここからは写真がありません。
ただでさえ読むに堪えないこのブログ、写真なしでいったいどうなることやら・・・



sgf (2)
シエラレオネから、地獄の悪路ギニアへと向かう山道。
ギニアを抜けたマリはどこもフラットで舗装されているというハナシ。
天国マリを目指して今一度、ギニア地獄に挑もうじゃないか!!

この時の現在地はピンク?と黄色の重なる黒点。




sgf (3)
ジャングルを縫うようなダートの道が続く。

バイク旅スタート直後の故障から、まともな走行ができないスクーター。

・エンジン冷却水漏れ(ウォーターポンプから)
・オーバーヒートでエンジン(シリンダーヘッド)が変形し、排気がシリンダーから冷却水通路へリーク
 →漏れた排気の勢いで冷却水が噴出する。一人熱湯コマーシャル状態!
 30分も持たず冷却水は漏れきってしまうのでさらにオーバーヒートが加速するという負の連鎖。

このふたつの故障のおかげで、ひどいときは5分ももたずにエンジン冷却水2リットルを補充しなくてはいけない。
おまけにエンジンの圧縮が漏れているのでパワーが出ない!発進時は歩きより遅いぜバディ!
坂道になると登り切れずに止まってしまうので、勢いをつけてバイクを押してかけ上がる。

こんな状態のバイクじゃまともに進めるわけもなく、一日のうちでバイクで走ってる時間がほんとに少ない。

平坦で舗装されていても最高で100km走れるかくらい、
それがダートともなると1日に30kmも走れない、汗と油まみれの西アフリカスクーター旅。

これってむしろ自転車のほうが、、、  って考えは危険だー!  だって、涙が出ちゃう・・。


そーんなわけでとにもかくにも水が必要。
鼻くそほじっててもタバコ吸ってても冷却水は抜け落ち続けてるからね。
ジャングルを進みながらたまに現れる家を見つけると、ペットボトルを持って水をもらいに走る。


この辺りの集落は泥と牛の糞を塗り固め、屋根には藁が吹いてある伝統的な家屋。カーズと呼ばれている。はず。
井戸から水を汲み、ヤギとトリを飼うほぼ自給自足のジャングル生活。

訪れたぼくを見つけるとシノワ!(中国人)と叫びながら寄ってくる子供もいれば、
恥ずかしがり屋さんは大人の後ろに隠れてこっちを見てる。
でも恥ずかし屋さんのわりには真っ裸やったりするけど、そこはいいのかっ(笑)
女性たちはでっぷり太った体にこれ以上はないだろってくらいカラフルな布を体に巻き付け、
男たちはその辺でごろごろしてる。

現地人と話したり家にお邪魔してみると、貧しく見える彼らはとても親切にもてなしてくれる。
こんな田舎でも警察官には出会う度、金くれ!時計くれ!自転車くれ!とやかましいのに、
一般人にお金を要求されることはない。

つつましい暮らしの美しい人々。

・・と思いきや、彼らはみな自分たちはこんな辺鄙な土地で暮らしていて不幸だと話す。
たしかに、毎日水を汲むのは重労働だし、電気は通ってない、満足な道路がなくて人が通らないから商売ができない。

しかし、ぼくにはずっと気になっていたことがあった。
この辺りではどこを見回しても畑を見ることがない。
尋ねてみると、ジャングルのあまりの深さで畑を作れない。種を買うお金がない。と地元民。

そうは言っても、どこの国でも農地を開拓するときには一本ずつ木を倒し、森を切り開いてきたわけで、
これだけ植物の生い茂る豊かな土壌があって、雨もよく降り地面を掘れば水が湧く農業に向いた土地。
旅してきたサハラやそれ以南の乾燥帯ではほんとうに水が貴重で農業に回す分がないというのが理解できたけど、
調理用の炭を作るために無計画に森に火を放って燃やし尽くした空き地が腐るほどある。それを畑にすれば・・・

先進国からの金持ち旅行者の勝手な意見やけど。
貧しい貧しいと不平を漏らすだけでお金を手にする手段を放棄している彼らは怠け者に思えた。



sgf (4)
シエラレオネとギニアの国境には川が流れている。
(この写真はギニアビサウとギニア国境の川の写真。まぁこんな感じ)

大木を切り倒してくりぬいた丸木舟が渡船をしていた。
すぐわきにはドイツ製のトラックも運べる台船が見えたけど現在は動かないという。
国際協力で先進国から与えられ彼らが引き揚げた後、整備できずにほったらかしになっている。
こういった国際協力の実情はほんとよく目にする。現地人だけで継続可能な国際協力が必要ですねー。

ぼくが川辺に降りていくと、たむろしていた若者たちが我先にスクーターに群らがり、丸木舟に乗せようとする。
口々に法外な値段を要求してくるので彼らの手を振り払って3人を指名し、
「お金をゲットするか(現地人プライス)、一円も手にしないか、どっちがいい?」
と交渉し100円ほどでバイクを積み込んでもらった。

しかし丸木舟がむちゃくちゃ不安定!
バイクの重みで沈み込み喫水線まで5cmもない。
少しでも揺れると水が入って沈没するので呼吸を止め体を固めて、祈る。

無事向こう岸につくとこの船頭も法外な値段を要求してきてまたひとモメ。

ギニア側に上陸すると今度は軍服を着たワイロ要求のプロフェッショナルが待ち構えていて、
船からバイクを下そうとする人夫もいっしょになってやいやい言ってくる。フランス語で!!

こういう時は怒るが勝ち。
日本人旅行者の間ではワイロ要求には笑顔で応じ相手を怒らせることなく時間をかけて拒否する、
っていうのが常識(?)やったけど、これはとんでもなく大間違い。
権力者にびびって怒ることのできない言い訳を苦笑いでごまかす気弱なカモネギさん。
それでは完全に向こうのペースで話が進む。交渉できたとしてもむちゃくちゃ時間がかかるかワイロ額の値下げくらいでしょう。
現地での権力ピラミッドの頂点にいる警察・軍人はふだん人に怒られ慣れていないので、
こっちが怒ると案外どう対処していいか分からず戸惑う。そして諦める。

「お前らのボス呼んで来い!英語も話せんのか!
 人守るのが仕事のくせに人から金とんなクソが!!」

こうやって叫び散らせばだいたい黙り込んで通してくれる。叫ぶのが大事。

散々叫んで罵って、胸糞悪いやり取りをしても(実はストレス解消w)、
いざ出発するときになると「また来いよフレンド!」と手を差し出してくるから憎めないよね(笑)


入国審査はジャングルダート沿いいにポツンと建つ小屋で済ます。
あれくれこれく・・・(略

そこから最寄りの町ゲゲドゥ(Gueckedoe)までは地獄のダート。
山あり谷ありどっかんぼっこん!もうぐちゃぐちゃ。
振動でバイクのカウルが吹っ飛び砂にタイヤを取られて転び、
押して上ることができない坂では近くの集落に助けを求め・・・
ぜったい歩いたほうが楽な、たった30km。30kmがこれほどまでに・・・

「ゲゲドゥから先には舗装路がある」
その現地人からの情報を希望にして、たどり着いたゲゲドゥ。ふぅ。

地図上ではまぁまぁの規模の町。しかし町中は舗装されておらずでこぼこ。
市場なのか家なのか、ブルーシートの掘っ立て小屋の続く砂まみれで人大杉な町。

すげー疲れてるしダートでの汚れを落としてあげたいけど、ここで泊まるのはよそう・・。
舗装路で距離を稼いでキャンプ場所を探そうかと国の大動脈、国道一号線(N-1)に出た。

しかしダート!!またダート!!国道1号線やで!

大昔に舗装されたアスファルトが雨水に侵食されて、道路を横断する川のように削られ、
アスファルトの残ってる部分も障害物競走のように穴だらけ。


スピードなんて出せない!歩くようなスピードで発進しては止まって段差を乗り越え、また発進して・・・

この道、200km続くんすけど・・・


これまで出会った現地人に舗装状況を尋ねた時、全員口をそろえて、
「ゲゲドゥまではハードだがその先は舗装されてる!幸運を!」と親指を立てた。それが、、、

何の為の嘘だよ!!くっそーあいつら適当に言いやがって!!

ひとしきり思いつく限りの罵詈雑言を叫びまくった後、
結局この道がきれいに舗装されていようが無かろうがどのみちぼくはこの道路を通ったわけで、
期待させたり適当なことを言ったこと対して彼らに怒るのはいいけど、
この道のひどさからくるイライラを彼らにぶつけるのは間違ってると思い直した。
おれも大人になったもんだぜ・・。



けどムカつくー!!!



夕方ごろには振動で腰をやられてしまい、バイクに乗れなくなってしまった。
バイクを止めて休もうとスピードを落としていくと、道路沿いのジャングルの木々の隙間に家が見えた。
でっぷり太ったお母さんが、臼のような道具で木の実を砕いて香辛料を作っていた。
その傍らには炭火にかけられた鍋。トマトでヤギを煮込んでいる濃厚な匂いに誘われ、木のアーチを通り抜けていくと、
はじめ驚いた顔をしたお母さんが、椅子を出していらっしゃいと迎え入れてくれた。

「どっから来たの?」といつものやり取りをしていると、
お父さん、小さい男の子とお姉ちゃんも家の中から現れた。
ここのところ行程のハードさから人と話すよりひとりで休んでいたくて、休憩をとるとき現地の人のところに向かわなくなっていた。
それがなんとも落ち着いた雰囲気の家族で、こちらも気張る必要がないので疲れを感じず気づくと長い時間話していた。
日暮れも近づきそろそろ出発しようかと思いつつも、絶対に聞いておきたかった質問をぶつけてみた。

それは、ギニア、シエラレオネ、リベリアで猛威を振るい10000人以上が死に、西アフリカを恐怖に陥れたエボラ出血熱のこと。

シエラレオネ側でも何度か尋ねてみたけど、近くの村では何人か死んだんじゃないか。とそっけない答えばかりだった。
ぼくが旅したルートはエボラの大流行地帯だったけど、多くを語らないということは話したくないということ。
それ以上掘り下げて聞くことは止めておいた。


シエラレオネの首都フリータウンを出るとき、最後にネットを使ったときのニュースで、
WHOが発表したエボラ出血熱の終結宣言からわずか数時間後にシエラレオネで新たな感染者が見つかり、
それに続いてここゲゲドゥでもまた感染者・死亡者が出たというニュースを見ていた。

首都を離れるとまともな電力もなくインターネットは皆無なので、
その後ゲゲドゥでエボラが流行しているかどうかというのは危ぶまれたものの、
国境のエボラ対策医務官や現地人に聞いても、もうとっくに終わったよ。と、これまたそっけなかった。

エボラの再流行も気になるけど、
何よりここゲゲドゥは、2013年末に始まったエボラ出血熱の始まりの地だった。


~以下ウィキペディアより抜粋~

エボラ出血熱は、バイオセーフティーレベル4に属する最強の感染性と毒性を持つ
エボラウイルスが原因となっておこる急性ウイルス性感染症。
ヒトにも感染し、発症後致死率50-80%とされ、仮に救命できたとしても重篤な後遺症を残すことがある。
感染者の嘔吐物、血、肉、唾液、粘液、排泄物、汗、涙、母乳、精液などから感染し、
死亡した患者の遺体への接触からも感染する。
ウイルスは大抵、湿った地中で生き延びるため、地面に触れないよう注意し、地面に触れたところは消毒する必要がある。
感染源はコウモリが有力とされていて、現地ではサルの燻製を食する習慣があるため、これを原因とする噂がある。

累計患者数 28512人
累計死亡者数 11313人
死亡率 40%

ギニア 3803/2535 (67%)
リベリア 10672/4808 (45%)
シエラ 14001/3955 (28%)

~抜粋おわり~

2013年12月、ゲゲドゥ在住の2歳男児が死亡した。
すぐに母親、姉、祖母が死亡したものの、その時点では誰もエボラだとは考えなかった。

この正体不明の感染症はゲゲドゥから近隣の町々、首都コナクリ、そして国境を越えてシエラレオネ、リベリアで猛威を振るい、
翌年の3月22日になってようやく、フランスのパスツール研究所からエボラ出血熱だと発表された。
しかしその猛威はすでに手の施しようのない勢いで広がっていて、各国が国家非常事態宣言・外出禁止令を発令し、
周辺国は国境を封鎖し世界各国も空路での3国からの入国を禁止した。
しかし海を渡ったアメリカ、イギリス、スペインなどでも感染者は見つかり、死者も出た。
世界をパニックに陥れたエボラは、WHOや各国NGOなどの協力で衛生管理や消毒などを行い、
2016年1月、WHOがエボラ出血熱流行の終息を宣言。
しかしその2時間後にはシエラレオネで新たな感染者。ついでゲゲドゥでも新たに2人が確認された。

ぼくがゲゲドゥを訪れた時点ではまだ本当の意味での終息は迎えていない時点となる。


顔色を伺うようにその家族にエボラのことを尋ねてみると、

「誰も何が起きてるのか分からないうちにバタバタと死んでいったんだ。
 死んだ人の家族が次々倒れていって、一番ひどかった近くの村は子供ひとり残して全滅だよ。
 ここでも何人が死んだかなぁ・・・
 感染症がエボラ出血熱だと発表された後もそれを知るすべのない人、
 知っていても他人事と楽観していた人、家族の死体を焼くことをためらった人はみんな死んだよ。」

ゲゲドゥだけでも400人以上が亡くなったらしい。
この猛烈な感染力を持った病をいったいどうやって封じ込めたのかと聞くと、

「握手とハグをやめ、家族といえ他の人に近寄らず距離を取り、愛しい人の死体を焼き、ひたすら手を洗ったのさ。」

あいさつで握手・ハグをする習慣があり、食事には手を使い、
浄水・下水の設備もなく、サルやコウモリを食べるこの地。
遠くない未来また同じような感染症が起こったとき、今回と同じ規模で流行してしまうことは想像に難くない。


エボラ流行初期にギニアのお偉いさんが語った、
「HIVやマラリアで毎日それ以上に死んでるんだからこんなのは誤差の範囲内だ」
という発言を思い出した。

たしかに、エボラが流行した3国にナイジェリアを加えた4カ国の1日あたりの死者数は、
ラッサ熱14人、結核114人、下痢404人、マラリア502人、HIV/エイズ685人。 そしてエボラは4人。
繰り返すけど、これは1日あたりの数。

この国では病気・死が常に身近にある。
それを裏付けるようにこの家族がエボラを語るとき、ふしぎなくらい悲壮感を感じさせなかった。
想像もつかない外の世界に侵略を受け支配され続けたアフリカの人たち。
辛い現実を受け入れることに慣れすぎているのか・・・


そうこうしている間に日暮れ時。
仲良くなったその家族はぼくを夕食に、そして敷地に内にテントを張って泊まって行けばと誘ってくれた。

しかし、外務省が渡航を勧めていない危険地帯を旅している身として、
この地にとどまることのリスクは自分だけでなく国にもかかってくる。

丁寧にお誘いを断って、バイクの元へと戻った。





ヤギのスープおいしそうだったなー!

・・・そろそろスコールがくるかも。

ガソリンは残り、、、 だいじょうぶそやな。 よし、キャンプに向かおう。





非日常にいつづけるという日常が長くなり、
何か大きく突き動かされることを遠回しにするのに自分は慣れすぎていないだろうか・・・?

まぁいいや。 ゲゲドゥを後にした。





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